日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国にとって日本は「便利な加害者役」


さて、本日は韓国で噂されているいわゆる「四月北爆説」に関連し、その噂自体を「日本のせい」にしようとしている韓国の動機や背景などについて書いていきます。


現在韓国では「4月中に米軍が北を攻撃する」という噂が広がっており、その噂について「日本が流している」というある種の陰謀論が大手メディアなどを賑わしており、その背景として「安倍政権による再軍備化の口実だ」「慰安婦像問題への意趣返しだ」とする主張まで出てきている。


こうした内容が出てくる背景には、元から韓国内で「四月にアメリカが北を攻撃するのではないか」という噂が広がっており、そこに「韓国は米中から北朝鮮問題で無視されている」という不信感が重なり、それを韓国メディアが煽った事で収拾が付かないほどに社会不安が大きくなった背景がある。


つまり、日本を加害者に仕立て上げる事で全ての責任を日本に押し付け、自分達の社会で起きている社会不安の収拾をする目的で、「便利な加害者役」として利用していることになるわけだが、これと似たような構図は過去韓国は何度も日本に行ってきた背景がある。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:「日本のせい」で問題解決


まずはこちらの記事から

[オイ姑と嫁]ずる賢い隣
韓国毎日新聞(韓国語) 2017-04-13
http://www.imaeil.com/sub_news/sub_news_view.php?news_id=16564&yy=2017
(※注:日本の毎日新聞とは全く関係のない韓国の新聞社です)

自分しか知らず、いつも優秀なふりをして、言うことごとに他人に迷惑をかける人とは一緒に暮らすことはできない。そのような人が向き合う隣人なら、どれほど疲れるだろうか。同じ家に住まないから離れることもできず、引っ越しもできないから疲労ばかり蓄積する。

韓国がそのような醜い隣国と向き合っている。

この頃、根拠もない「4月北爆説」が横行しているが、その震源地は日本だ。米国が今月27日、北朝鮮を爆撃するという説は「ジャパンビジ」という個人ブログに初めて登場した。その日に爆撃する根拠が「三日月が出る暗い日」だからという。1991年の湾岸戦争で見られるように米国は月の光がない夜に空襲で戦争を始めたので、その日に合わせて北爆するつもりだといった。

あきれた粗雑な論理だ。この様なわけも分からぬフェイクニュースに同調したり信じる韓国人がいれば自分の知能を疑うべきだろう。日本の有力政治家と政府まで出て「北爆説」「戦争説」を吐き出す姿勢を見ればあきれる。

石破茂自民党幹事長は9日、あるセミナーで「今、韓半島には戦争小説でも表現できない恐ろしい事態が起きている。日本人救出のための手段を研究しなければならない」といった。韓半島戦争説をそそのかすと同時に他人の不幸を、機会を利用して自衛隊の戦力および役割強化を試みていることを見せてくれる。執権与党の次期総理に選ばれる政治家の意識水準がこの程度だとは驚くばかりだ。

日本政府は11日、韓国を訪問する自国国民に「韓半島情勢注意令」まで出した。本来「北爆説」の主体である米国政府はじっとしているのに、日本政府は大げさに騒いで不安感をそそのかしている。日本政府の措置は「北爆説」を信じるよりは「韓国に厳しく対応して、こらしめてくれよう」という性格が強いようだ。

日本の姿勢には報復・補償心理が敷かれているという分析が多い。日本人は伝統的に「やられただけやり返す」「小さい恨みも一生忘れない」という心理が強い。韓国が釜山(プサン)日本文化院前に「平和の少女像」を設置して安倍政府を困らせたことに対する一種の復讐だ。

韓国は他人の不幸を利用しない合理的な隣国に会ったら良かったが、そうでなくとも、いつもゴタゴタして非常に疲れる。このような時には韓国の敵は北朝鮮や中国でなく、日本ではないかという気がする。復讐は自身も相手も亡ぼす行為だ。日本のことわざにこの様な言葉がある。「復讐したければ一番先に墓二つを掘っておけ」(人を呪わば穴二つ)。


上記の記事では、日本の小規模ネットメディアである「ジャパンビズ」というブログニュースサイトが、4月27日に北への攻撃があると煽り、更に日本の政治家がそこに便乗して軍備強化を行っており、その動機として所謂釜山領事館前の慰安婦像設置に対する報復心理が働いているとしています。


これなのですが、調べてみると現在閉鎖状態にあるジャパンビズというブログでは、3月中ごろに「米軍が北朝鮮を攻撃するなら、新月の4月27日の可能性が高い」という記事を書いた事実はあるようですが、あくまでこれはこの記事を書いた人物の私見を含んだ憶測でしかありません。


また、毎日新聞の記事によると実際韓国の中央日報系テレビ局であるJTBCからジャパンビズが取材を受けたのは確かですが、「親切心で回答するとフェイクニュース扱いされた」そうで、背景としてはソメイヨシノ韓国起源説での森林総合研究所の事例と似たような経緯を辿っていることが解ります。


日本のブログ発端 うわさ独り歩き 毎日新聞 2017年4月13日


また更に、最近日本のメディアでは北朝鮮情勢の不安定化に関連したニュースや政府発表がいくつも取り上げられていますが、その事も韓国の大手メディアで関連付けられ、「日本が朝鮮半島情勢を過激に報じることで韓国人の不安を煽っている」としています。


日本政府が韓国渡航で注意呼び掛け 米国は動きなし 聨合ニュース 2017/04/12
【記者手帳】「韓半島危機説」 先走る日本メディア 朝鮮日報 2017/04/14
【取材日記】日本の安保アレルギーは理解するが… 中央日報 2017年04月14日
日本の二つの顔…朝鮮半島危機論に火つけ、武装強化名分づくり ハンギョレ新聞 2017.04.12


どれも最初に引用した記事ほどには過激ではありませんが、一貫して「日本が意図的に情勢を煽って韓国に社会不安を齎そうとしている」「日本の軍備強化に利用している」としている部分は共通しています。


こうなっている背景には、ハンギョレ新聞の記事にあるように、韓国が「噂」に対して脆弱な社会である事が関係しており、噂で広がった社会不安を「日本のせい」にする事で「解決」しようとする心理が働いていることが解ります。


[ニュース分析]根拠なき“朝鮮半島危機説”…南北緊張高揚が産んだ怪談 ハンギョレ新聞  2017.04.12

2:四月危機説の発端は韓国内にある


上記のように、韓国で社会不安から韓国の金融市場にまで影響を及ぼした四月危機説は、現在韓国で「日本が広めたものだ」とする考え方が一般的になっているのですが、これには相当な無理があります。


まず、ジャパンビズというブログニュースサイトが「4月27日北爆説」を掲載したのは3月半ば頃なのですが、実際にこの説が韓国のSNSで大きく注目され始めたのは私の確認できる範囲では先週末頃と実はつい最近であるうえに、該当ブログ自体がそれ以前に韓国で注目されたこともありません。


更に、このブログがハングルで記事を書いており、韓国でこの「噂」を意図して広めていたというのならまだ解りますが、実際には日本語の記事しかなく、ハングルに翻訳し韓国内で広めたのは明らかに韓国人です。


問題はこれだけではありません。


現在の韓国メディアでは、あたかもこのブログから社会不安が広がったかのように書かれており、そこに日本の政治家などが便乗し軍備増強を行っているかのようにまで書かれていますが、実はこのブログが韓国で話題になる前から「4月危機」に関連した記事が幾つもありました。


その代表例が以下です


【萬物相】喜べない海外有名記者たちの来韓取材 朝鮮日報 2017/04/06 (1/2ページ) (2/2ページ
【社説】戦争説まで飛び交う韓半島の安保不安 2017年04月11日


上記2つの記事では、アメリカのテレビ局であるNBCの看板記者が韓国の米軍基地を訪問し取材を行い、アメリカによる先制攻撃に言及したという記事なのですが、実は韓国で「4月にアメリカが北を攻撃するのではないか」という憶測が飛び交い始めたのはこのときからなのです。


時系列的に韓国でジャパンビズの記事が注目され始めたのはこの後です。


ではこれが発端かといえばこれもあくまで「要素の一つ」でしかなく、例えば以下の記事のように


「4月末に米が北朝鮮を攻撃」 うわさの信ぴょう性は 朝鮮日報 2017/04/10
【社説】戦争説まで飛び交う韓半島の安保不安 中央日報 2017年04月11日
米国防長官「カールビンソン号の朝鮮半島移動は現時点で最も慎重な措置」 ハンギョレ新聞  2017.04.12


上記記事では、どれもアメリカの空母が予定を変更し朝鮮半島へ向かった事を取り上げており、韓国内で「四月危機説」が危惧される直接的原因になっていると説明されています。
これもジャパンビズ発端説が韓国メディアで騒がれる前の記事です。


また他にも以下の一連の記事のように


北朝鮮 韓米軍への先制攻撃を警告=「金正恩排除」訓練に反発 聨合ニュース 2017/03/26
北のテロ支援国再指定へ米下院が法案可決 「強硬ムード反映」=韓国 聨合ニュース 2017/04/04
韓経:【社説】「中国は抜けろ」というトランプ大統領の北核解決法…韓国も抜けるのか 韓国経済新聞/中央日報 2017年04月04日
米 NSC、トランプ大統領に金正恩除去案を報告 東亜日報 April. 10, 2017
米大統領が北朝鮮問題で中国と「取引」、貿易問題で譲歩 朝鮮日報 2017/04/13


全て引用しているときりが無いので主だったものだけにしておきますが、アメリカによる対北朝鮮の動きが活発になった事を韓国はしきりにニュースにしており、その中で以前も書いたように「韓国が北朝鮮問題から外されている」と報じていました。


そしてその中から、「アメリカは韓国になんの相談もなしにいきなり北を攻撃するのではないか」という社会不安が広がっていったのです。


韓国に事前通知せずに米国が北朝鮮を攻撃できない3つの理由 朝鮮日報 2017/04/13 (1/2ページ) (2/2ページ


これが「四月危機説」の真相です。
要するにアメリカの態度を見て韓国人が「のけ者にされている」と不安になり、更に「戦争が近い」と韓国の大手メディアが煽り続けた結果、四月危機説の土台が出来上がり、そこに韓国人の誰かがジャパンビズの記事を引用し「27日だ」と煽ったというわけです。


時系列でしっかり調べてみれば、この問題は韓国国内で完結していることが良くわかります。

3:日本を「便利な加害者役」として利用する韓国


今回書いたように、この問題での「ジャパンビズ」は明らかに韓国内の事情で「生贄」にされただけであり、真相は韓国内で韓国人が勝手に社会不安を引き起こしただけです。


また、この件には「社会不安の収拾」以外にも「日本のせいにしたかった」動機があり、以前から書いていますが韓国は2012年頃からの日本との関係悪化で日本人観光客が減少したため、代わりに中国人観光客を大量誘致していました。


が、一連のTHAAD配備問題で中国が韓国に対して報復措置を行い、中国人観光客が激減すると、今度はまた「代わりに日本人を誘致しよう」と計画し始めたわけですが、その矢先に北朝鮮情勢が不安定化し日本政府が韓国渡航への注意を促したため「思惑が外れた」のです。


釜山の外国人観光客 中国人は減った一方日本人は増加 中央日報 2017年03月31日
中国報復の影響軽微 日本や東南アジアの観光客が増加=済州島 聨合ニュース 2017/04/05
”朝鮮半島の危機説”で韓国旅行キャンセル相次ぐ…旅行業界に思わぬ打撃か WoWKorea 2017年4月13日


これも韓国が日本に対して「騒ぐな」と猛抗議してきた背景の一つです。


またこの一連の問題と似た(ジャパンビズの事例)ような構図は過去に何度も発生しており、例えば2010年まで続いていた韓国による2ちゃんねるサーバーへのDDoS攻撃(分散型サービス妨害攻撃)のときにも、こじ付けで口実を作って攻撃の名分としていた背景があります。


最初に行われた2004年の事例では、詳しくは「こちら」を参照してもらうとして、当時竹島問題に関連し韓国では日本に対して何らかの「報復」をしようという世論がもちが上がっていたのですが、その口実として「Kの国の方式」というサイトを生贄に設定し、それを根拠に2ちゃんねるDDoS攻撃を仕掛けました。


当然Kの国の方式と2ちゃんねるは何の関係もないわけですが、韓国は今回紹介したジャパンビズの事例と同じく、「日本人がこんなページを作って韓国人を侮辱している」とサイバーテロの自己正当化に利用したわけです。
このときも韓国メディアは連日このHPを根拠に攻撃を煽るニュースを掲載し続けました。


そして毎年同じようなことが繰り返されてきたのですが、最後の攻撃となった2010年の事例でも、「日本のネットユーザーが2ちゃんねるキム・ヨナを侮辱した」「ロシアで起きた韓国人殺害を喜んだ」という口実を発端として、アメリカにある2ちゃんねるサーバーへのDDoS攻撃を実行、中央日報東亜日報までそれを煽ったのです。


韓日両国で「三一節サイバー戦争」の動き 中央日報 2010年03月01日
3・1節の日、ネットーでは韓日サイバー戦争 東亜日報 March. 02, 2010


こうした事例からも解るように、韓国では「問題(相手の劣等性)」を自作してそれを口実に相手を攻撃するという行為が頻繁に日本に対して行われてきた経緯があり、これには以前から書いている韓国独特の価値観である「自己の優越性や正当性が相手が劣等と(主観で)定義できれば証明される」「序列が高い者は低い者に何をしても許される」という考え方が関係しています。


他にも、「韓国では被害者が一番偉い」とする独特の価値観があるため、今回の事例の場合ならば「日本が悪事(四月危機を煽った)を働いたのだ」という口実(劣等性の指摘)さえあれば、韓国では日本に対して被害者となるため、「何をしても許される上位の存在」という認識が出来上がるのです。


また今回の事例からわかる事として、相手の劣等性をこじつけでも曲解でも何でも良いので「自作」して指摘できれば、自己の劣等性は「消滅」し、「相手の問題だけが残る」という考え方があるため、それまで韓国人の中で噂されてきた「4月危機説」の原因は「ジャパンビズが悪いのだ」とすることで全て消滅しています。


そのため、今回指摘したような事を韓国側に対して指摘しても、「韓国にも原因があったが日本が過剰に煽るから悪いのだ」という所から、最終的には「日本が原因だ」との認識にしかならない場合が多いです。


実際、先ほど挙げた2ちゃんねるへのDDoS攻撃の事例では、サーバーがアメリカにあるためFBIの捜査対象になったと判明すると、散々煽っていた中央日報は「攻撃した韓国人も悪いが責任も原因も日本の側にある、だからこちらが大人の対応で日本を許そう」といった内容の記事を掲載し相対化による責任転嫁をしていました。


【社説】日本ネチズンの行きすぎた行動…勝った私たちが負けよう 中央日報 2010年03月03日


韓国では、このように問題が発生するとその独特の価値観から原因を外に転嫁する傾向にあり、また単に「他者のせい」にするだけではなく、転嫁先の相手を積極的に攻撃する事で自己の正当性をアピールするという特徴もあります。


そしてこれまで日本はずっと韓国にとって「便利な加害者役」となり続けてきたため、韓国は問題が起きると常に日本に対して今回書いたような事を行ってきたわけですが、この悪循環を断ち切る方法もちゃんとあります。


それは、「韓国の言い分を受け入れない」事であり、今回のようなケースの場合には抗議されても「抗議の対象となった行為をやめずに続ける」のが最も有効な対処法となります。


なぜなら、韓国社会では相手の劣等さの指摘こそが自己の優越性や正しさの証明となると同時に、相手が「劣等性(落ち度)を認める」と、より相手への攻撃がエスカレートし過激化していくという特徴があり、抗議を受け入れると更に「加害者役」としての有効性が増します。


ですからたとえば、今回の事例で韓国側の要求を呑んで「朝鮮半島有事」に関する報道をやめたり、政府が渡航注意勧告を訂正したりした場合、「日本が劣等性を認めた(自分達よりも序列が下であると認めた)」と解釈される事になるため、抗議を受けたら余計に「止めない方が良い」となるわけです。



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