日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国を助けると発生する問題


さて、本日は先日の産経新聞に掲載されていた記事に「時代錯誤な韓国観」が載っていましたので、その事に関する内容となります。


日韓の間で度々問題が発生する原因として、日韓でまるで異なる「価値観の壁」の問題があるが、現在の日本には未だにその事を認識せず「韓国を助ければいずれ反日がなくなる」と考える、韓国のことを「何も見ていない」人々が一定数存在する。


韓国社会では常に「序列を意識」する傾向にあるため、困ったときに助けたからといって日本人のようにそのまま感謝する事は少なく、助けられた事そのものを「どちらが上か下か」で判断する傾向にある上に、先鋭化した民族主義によって「問題は全て自力で解決してきた」と考える傾向にあり、「日本に助けられた」事自体を認めない場合が多い。


また韓国の場合、むしろ「世界を知った」ことで若い世代ほどより民族主義が先鋭化し、そのよりどころとして「日本の劣等性」に依存する傾向にある事から、助ければ問題が解決するどころか、安易な助けの手は問題が悪化していく可能性が高い。


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:韓国を助けてもプラスの結果にはならない


まずはこちらの記事から

日本の韓国系信組支援1・2兆円…それでも消えない反日教育の憎悪
産経新聞 2017.3.7
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 日本国内にある韓国系信用組合の過去の経営破綻をめぐり、日本政府は平成28年3月末時点で預金者保護に向けた公的資金の支援が約1兆2千億円に達しているとした資料を公表した。韓国国内では、第二次大戦を経験していない若者世代も慰安婦像設置を強く後押しするなど、韓国政府による反日教育の影響は戦後70年を過ぎた今も大きい。韓国系信用組合にも手厚く支援してきた日本の思いは伝わらず、日本に対するむき出しの憎悪が収まる気配はみられない。

理解されない日本の取り組み

 日本政府が公表した資料によると、日本国内で平成6年から14年の間に破綻した19の韓国系信用組合に対し、利用者保護のため預金保険機構から1兆1561億円の金銭贈与が実施された。

 さらに、不良債権などの買い取りに向けては2562億円も投入された。日本政府関係者は「在日韓国人ら利用者の生活や、コミュニティー経済が混乱しないようしっかり支援した」と指摘する。

 日本は、韓国との戦後賠償問題に関して昭和40年の国交正常化に伴う両国協定で個人補償を含め解決したが、政府開発援助(ODA)を通してインフラ整備や産業発展を後押ししてきた。

 韓国系信用組合の救済に多額の資金を投じてきた経緯も「反日教育によって打ち消され、日本の取り組みや思いがまったく理解されない」(外交筋)という悲しい現状にある。

(後略)


記事を読むと、どうもこの記事を書いた記者は韓国と「和解が出来る」と考えているようですが、そもそもこの記者が想定している「和解」とは、ドイツとフランスの例を出している事からも解るように「対等の関係」での和解です。


しかし以前から書いているように、韓国は徹底した序列社会であるため対等の概念が希薄であり、どのような関係であろうと基本は「どちらが上か下か」で判断されます。
韓国にとっての和解とは、日本が劣等性を認めて「謝罪し続ける事」なので、考え方が全く違います。


またこうした考え方の延長として、彼らは「援助」という行為も「序列で考える」傾向にあります。
例えば以下の記事の事例がわかりやすいですが


【時視各角】韓日通貨スワップは政治だ(1) (2) 中央日報 2017年01月12日
(一部抜粋)

初めて韓日通貨スワップが結ばれたのは2001年だ。日本が先に提案した。当時日本はアジア通貨基金(AMF)を作って盟主になろうとしていた。人民元牽制のために韓国の支援が必要だった。韓国が別に必要でもない時に20億ドルの通貨スワップを結ぶことになった理由だ。2008年の金融危機当時はどうだったか。日本は最初はあれこれ除いた。そうするうちに同年10月に300億ドルの韓米通貨スワップ交渉が妥結して状況が変わった。より積極的に乗り出した。韓日通貨スワップはその後一気に700億ドルまで増えた。

日本にとって韓国の立場は大きな考慮対象でない。米国の顔色、中国の牽制がもっと重要だ。


要するに韓国は、日本は下心から「親切を押し付け」、米中との関係に韓国を利用しようとした、と劣等性の指摘を行っているのです。


実際には韓国は当時外貨不足から「どうしても日本との通貨スワップ協定が欲しかった」にも関わらずです。


似たような事例として、日韓併合などに関連し日本側が「韓国に対して膨大なインフラ整備をした」等と反論すると、韓国人の多くは「日本人のためにやっただけだ、日本はインフラよりも多く搾取した」等と反論してきます。


これも同じで、実態がどうであれ「日本の助けは下心と悪意からだ」という劣等性の指摘が前提となっています。


これには韓国における「人助け」の考え方が関わっており、韓国において他者を助ける行為は、上の人間が下の人間へ「施す」行為か、或いは下の人間が上の人間を「助ける」ために行う義務か、そのどちらかである場合が一般的です。


そして上記2つの事例の場合ならば、韓国の方が立場が弱いため「上から下への施し」となるわけですが、この場合の「序列の上位者」とは一般的に徳の高い存在と定義されます。


しかし韓国では多くの場合で「日本人は民族的に韓国人より徳が低い」とする考え方が普通なので、「日本が下心丸出しで親切の押し付けをしてきた」と劣等性の指摘をして徳が低い事にしないといけないわけです。


このような考え方があるので、最初の記事の「韓国系信用組合の救済に多額の資金を投じてきた経緯も「反日教育によって打ち消され、日本の取り組みや思いがまったく理解されない」(外交筋)という悲しい現状にある。」となるのはある意味で必然なのです。


また同じく産経の記事で以下のようなものがあります。


【社説で経済を読む】「通貨協定」再開が教える韓国の国柄 日韓メディアで異なる認識 sankei Biz 2016.9.5
1/4ページ) (2/4ページ) (3/4ページ) (4/4ページ
(一部抜粋)

 1997年の通貨危機で国家破綻に直面し、国際通貨基金IMF)の支援を受けた一件について韓国政府内では、いまでも「日本は韓国から真っ先に資金を引き揚げて韓国経済の息の根を止めた」「外貨融資を要請しても応じてくれなかった」などと恨み節が出る。

 これについて当時を知る日本の財務、外務両省や銀行関係者は「われわれは官民で対韓融資の維持に走り回り、ウォンの買い支えもした」と憤る。認識の差は歴史認識の違いにも等しい。この溝が埋まることは恐らく、ないだろう。


韓国人からしてみれば、「日本人が韓国人に対して徳が高い事をした」つまり、韓国人より日本人の方が序列が高いと認識されるような事をした事例など、「あってはならないこと」なので、彼らのなかでは日本の劣等性が存在「しなければいけない」のです。


本来ならば、このように「助けた結果何が起きたのか」の実例があるわけですから、「なぜ韓国側の反応がそうなるのか」を考えないといけないわけですが、日本ではこの部分を考える人が少ないように見えます。
結果、日本の常識で接し続けて現在のような状況を招いたわけです。


最初の記事はその典型例でしょう。


2:もう一つの理由


上記の事例とは別に、もう一つ韓国には「日本からの助けで救われた」事実を認められない背景があります。


以前から書いているように韓国では年々民族主義が先鋭化の傾向にあるわけですが、この件に関する興味深い特徴として、「遺伝子(DNA)」という単語が民族としていかに優れているかといった表現と結びつく表現が多く、ある種の優生学的な考え方として定着している事です。


たとえば以下のような事例が典型的です


【時論】われわれには危機克服のDNAがある=韓国(1) (2) 中央日報 2017年02月27日
朴大統領「韓国は優れた創造DNAを持つ民族」 中央日報 2013年05月16日
【社説】ソウル大教授が指摘する「メード・イン・コリア」の危機 朝鮮日報 2015/09/28 (1/2ページ) (2/2ページ
<魅力コリアレポ>(1)韓国が持つ強み…世界の人を魅了する感受性 中央日報 2015年09月17日

(※1)
[世界フォーラム]朝鮮はなぜ滅びたか(Ⅲ) 世界日報(韓国語)  2015-07-15


上記で引用した一連の記事では、韓国人には危機を克服する能力や自力で発展できる能力、優れた感受性などの「DNAが存在する」と主張されており、遺伝子を表すDNAという単語が、民族の優越性を証明するための単語として機能しています。


これとは逆に、「劣っている事」を表す事例でも同じような表現が使われており、例えば以下の事例では


産経新聞 韓国政府のコラム削除要求を拒否 聯合ニュース 2015/09/01
【時視各角】日本、皇国臣民DNAを捨てろ(1) (2) 中央日報 2011年08月16日

(※2)
[デスクコラム-ホン・キリョン]武の国日本…膨張DNAをどうしようか ヘラルド経済(韓国語) 2015.04.29


記事では、「歴史歪曲(わいきょく)と歴史修正主義のDNAを持ち、過去の歴史に対して厚顔無恥な主張を日常的に行う日本国内の特定の人物」「皇国臣民DNA」「強力な‘良心の鎖’がなければ日本は‘膨張DNA(遺伝子)’を自ら統制できないからだ。」など、遺伝子と「劣等性」をつなげるような表現が見られます。


要するに韓国では、遺伝子という単語が本来の意味とは別の解釈をされ、彼らの主観による善悪論によって定義された優劣の概念と組み合わされた結果、それらは遺伝子の優劣で起きる事なのだといった解釈が行われているわけです。


この事が「韓国を助けるとどうなるか」と関係しており、韓国においては先ほども書いたように「人助け」という行為そのものが序列意識と組み合わされているので、(韓国人的表現による)遺伝子が劣等な日本が韓国の経済発展や経済危機を助けたという事があってはならないのです。


経済的に弱い立場だった韓国が日本に助けられて経済発展したとか、或いは経済危機を乗り越えたとなると、彼らの価値観では逆に「韓国の方が遺伝子が劣等」となってしまうので、それを認めることが出来ないのです。


逆に現在韓国がスワップ関連で「日本から申し出てくるのなら受けてやる」といった態度を取るのも、「下の立場の日本が上の立場の韓国を自発的に助けた」という形が「優れている韓国」にとって理想的だからです。


「対等」の概念が一般的ならばそんな「発想の飛躍」は起きないわけですが、彼らにとっては序列の構築こそ「普通の人間関係」なうえに、遺伝子という単語からも優生学的な発想で優劣を考える事が一般的であるため、「韓国人は日本人より優れているのだ」といった民族主義的発想から「日本人に助けられた事実」を認めることができないわけです。


3:世代間による認識の違い


今回書いたように、韓国ではその独特の価値観を背景とした序列社会であることや、優生学的な民族主義を背景とした考え方があるため、「援助すれば友好的になる」という日本の外務省などの方針がむしろ逆効果になる事態を引き起こしていくわけです。


そしてこの件なのですが韓国を観察していると解る事として、恐らく40代頃を境目としてそれ以上の世代と以下の世代で上記価値観をベースとした考え方に認識の違いがある事が解ります。


今回書いたような序列意識や民族主義的考え方そのものは世代間で共通しているわけですが、恐らくネットで世界と繋がり「韓国の外の世界を知った」影響なのか、40代より下の世代はこの考え方が世界的にまるで通用していない事を知っている節のある態度を取る事が多く、韓国メディアの記事でもその傾向が見て取れます。


そのためこの世代は上の世代に比べると、思ってはいても民族主義的な態度を「対外的には」控えることが多いのですが、民族主義の傾向そのものは年配層よりも強いです。


その結果どうなるかといえば、民族的な優越性や自己の優越性を証明するために慰安婦問題などへの依存が強くなっているように見えます。


以前から書いているように、韓国では自己が「いかに優れているのか」という事を他者が「いかに劣っているか」を元に導き出す考え方があるので、比較的国際社会に受け入れられている慰安婦問題を日本の劣等性として、そこから自己の優越性を導き出す傾向が強くなっているわけです。


韓国の次期大統領候補が軒並み慰安婦合意破棄や慰安婦像設置に肯定的であるうえに、その中で特に先鋭的に「日本の劣等性」をアピールする文在寅氏が韓国で若い層の支持を集めているのも、恐らくはこれが大きな原因でしょう。


韓国では、年々他者の劣等性から自己の優越性を導き出す特殊な自民族中心主義教育が活発化していますし、この前提での民族主義教育も同じく活発化の傾向にあり、特に親北左派系の教育界はこの傾向が強いです。


そうした教育を強く受けた40代以下の世代が、ネットを通じて世界での「日本と韓国の立ち位置の違い」を知り、それまで受けてきた教育とのギャップを埋めるために慰安婦問題への依存度が高くなった、これが現在の韓国の姿です。


ですから今後の韓国は、どんなに日本が韓国を助けようともこれまでにも増して「慰安婦問題など(竹島問題や日本海呼称問題、その他歴史問題)=反日」への言及が増えていくでしょう。
なぜなら韓国では、特に若い世代にとっては日本の劣等性から自己の優越性を導き出す事は、民族主義を前提とした「アイデンティティーの問題」に直結していく事になるわけですから。




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(※1)
[世界フォーラム]朝鮮はなぜ滅びたか(Ⅲ)
世界日報(韓国語)  2015-07-15
http://www.segye.com/content/html/2015/07/15/20150715004449.html

朝鮮は指導層の腐敗とノブレス・オブリージュ(指導層が持つ道徳的義務)の喪失で滅亡した。これまで二回のコラムで指摘した内容そのままだ。しかし、こういう疑問が残る。一つの王朝が500年以上持続したのは世界史的に珍しい現象ではないのか。

もちろんそうだ。存続期間に限れば非常に珍しいことに属する。重要な点はそのような朝鮮が外勢に崩れ、我が民族は変らず健在だという事実だ。韓民族は930回余りの外侵の中で中国という大帝国を頭に載せても強く生き残った。その秘訣は?一言で言って愛国心ではないか。

私たちの血液中には愛国心というDNAがある。それは五千年の歴史を貫く韓民族の精神だ。中国を倒した西洋軍隊が驚いたのも私たちの愛国心だった。1871年、米国のアジア艦隊司令官ロジャースが最新軍艦5隻を率いて朝鮮遠征に出る。江華島(カンファド)で外敵に対抗した人々は朝鮮八道から招集された虎猟師だった。武器は白い木綿の服に旧式鉄砲が全てだった。大砲の音が鼓膜を刺したが退かなかった。砲弾と弾丸を受けて海の上で花びらのように散った。

当時参戦したある米軍少佐はこういう文を残した。「彼らは古い銃を撃って弾丸が切れれば石を投げ、石が切れれば大声を出した。私は家族と国家のためにこれよりさらに壮烈に戦った兵士たちをまた探せないだろう。」朝鮮軍の戦死者は350人で米軍はやっと3人だった。米軍は大勝をおさめても激烈な抵抗の前に結局、退却するほかなかった。

それより5年先立つ1866年にはフランス艦隊が名もなき国民の反撃に追い出された。愛国心国難の危機のたびに王朝にかかわらず光を放った。他国で見るのが難しい抵抗精神だった。高麗王室が大帝国モンゴルに対抗して38年間、江華島で持ちこたえた底には国民らの血沸く抵抗があった。丙子胡乱壬辰倭乱が起きた時には全国的に義兵が起きた。日帝植民地期に太極旗一つだけで銃刀に対抗し、日王に爆弾を投げたこともやはり義兵精神の発露であった。

愛国心大韓民国でも生まれ変わった。6・25韓国動乱(朝鮮戦争)が起きるとすぐに国軍は春川(チュンチョン)付近で生まれて初め戦車とぶつかる。若い将兵らは火炎瓶をふところに抱いて戦車の下に飛び込んだ。海外にいた‘義兵’らもじっとしていなかった。日本に居住した韓国人学生642人は戦争の消息を聞いて学業を中断し祖国に戻った。世界史上初めての在外国民の参戦だった。これらのうち135人は祖国の山野で命を失った。学生義兵には愛国心が全てであった。

こういう疑問を抱いたことがある。中国を制覇したモンゴルと清国がなぜ唯一、我が国だけはなくさなかったのだろうか?彼らには明確に私たちを滅亡させる力があった。最も大きな理由が愛国心ではないかと考える。大帝国を維持するには必然的に多くの軍隊と費用が伴う。たとえば韓半島の王朝をなくして自分の土地として完全に服属させたとしよう。その後でずっと独立闘争が起きるならば、生半かな悩みの種ではない。

王朝をなくして直接統治するのが良いか、王朝を置いたまま朝貢国家とするのが良いのか、統治費用的な観点で選択しなければならない。彼らは後者を選んだ。愛国心でみな固く団結した抵抗精神が負担になったからだ。映画‘延坪海戦’が封切り22日で観客500万人に達っしたという。延坪海戦を探す人々が増えて、イ・スンシン(李舜臣)の活動を描いた‘ミョンニャン’が史上最高の観客記録を立てた現状の裏にも愛国心が位置する。

だが、私たちはそのような愛国心だけに満足できない。愛国心は国民が結束する大事な精神だが、それ自体は私たちを強大国に導くわけではない。ローマ、英国、米国の様な、超強大国には指導層の清廉と道徳的義務があった。私たちにも愛国心のDNAに燃料を入れて火をつけようとするなら、そのような共同体精神が必要だ。1世紀前の朝鮮滅亡の教訓を今日、胸に刻む理由がそこにある。

(※2)
(※2)
[デスクコラム-ホン・キリョン]武の国日本…膨張DNAをどうしようか
ヘラルド経済(韓国語) 2015.04.29
http://www.newstown.co.kr/news/articleView.html?idxno=204693

1854年、日本はペリー提督率いるミシシッピ号を旗艦にした米国艦隊に屈服し開港した。素直にドアをあけたせいで、それほど屈辱的な条件でもなかった。アジアで一番最初にかんぬきを開けた結果、日本はやはり一番最初に近代化に成功する。開港後、わずか50年後の1905年には米国と対等な取り引きをする位置まで上がる。

この年7月、日本総理、桂太郎と米国ルーズベルト大統領の特使、タフト陸軍長官が東京で会合する。桂は東アジアの平和(?)を前に出して紛争原因の大韓帝国を日本が保護しなければなければならないと主張する。タフトはフィリピンを得る条件で朝鮮半島に介入しないことにする。その後、桂総理は大韓帝国の国権を強奪し、タフト長官は米国27代大統領に当選して常勝疾走する。

朝鮮半島を強制的に占領した日本はこれを基盤に中国侵攻に出る。中日戦争で日本軍が中国をさかんに踏みにじった1941年、米国が介入する。米国と同じ聨合国の中国から日本軍を撤収させろとの要求だ。だが、以前の日本ではなかった。1941年12月7日、日本軍は米国太平洋艦隊司令部があったハワイ真珠湾を空襲する。米国としては独立戦争以後初めて外国軍に本土が蹂りんされた屈辱だ。太平洋艦隊が無力化され東南アジアが日帝の治下に落ちる。

米国は太平洋戦争で勝利を納めたが払わなければならなかった犠牲はものすごい。ペリー提督の開港後91年ぶりの1945年9月2日、日本は米国ミズーリ号艦砲の下で降伏文書に署名する。
ところがその後、米国が朝鮮戦争ベトナム戦争を戦う過程で敗戦国日本の経済は急激に再建され経済大国として国際舞台に復帰する。血は米国が流したが、金は日本が儲けたわけだ。

経済再建がある程度成功し、日本は絶えず再武装を試みてきた。1960年、日本総理、岸信介が米日安全保障条約を改正したのが開始だ。そして55年ぶりの2015年、岸の外孫の安倍晋三総理が米国がかけた戦犯国家の鎖を解く。

注意深く調べれば米国と日本の蜜月が強化されるたびにアジアには悲劇が広がった。韓日合邦がなければ中日戦争も国共合作もなかったかもしれない。韓半島分断も、朝鮮戦争も同じだ。今日の東アジア葛藤の根元を探してみれば日本があって、日本を支持した米国がある。

鎌倉幕府以後1000年余りの間、将軍が武人政治をした日本だ。武の国だ。刀を握れば振り回したい。実際、日本は豊臣秀吉以後、力が強くなるたびに膨張政策を広げた。アジア人らはこのような危険をよく知っている。だから日本政府と指導者の真心からの謝罪が重要だ。謝罪を受けたかった訳ではない。最も強力な‘良心の鎖’がなければ日本は‘膨張DNA(遺伝子)’を自ら統制できないからだ。反省もない日本に刃物を与えることはまだとても危険だ。