日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

更に先鋭化していく韓国の民族主義への考察


さて、本日は最近になって登場し始めた新たな韓国起源説などを紹介しながら、韓国で先鋭化し続ける民族主義とその背景と思われる事柄について書いていきます。


近年、韓国ではこれまでとは違ったパターンの韓国起源説が出現し始めている。


これまでのものは、例えば日本や中国、或いは他のアジア諸国の文化が国際的に評価された場合に、「実はそれの起源は自分達だ」と言い出したり、或いは韓国内で元々受け入れられている文化が「親日」のレッテルを回避するために起源を主張し、それが一般化した事例などがある。


しかし近年登場した2つの韓国起源説は、上記2つのパターンのどちらにも当てはまらず、特に国際的に高い評価を受けたわけでも、韓国内で「親日のシンボル」と糾弾されたわけでもなく、単に「日本由来のもの」として受け入れられていた文化の起源を主張しており、今までの起源主張とは少々様子が異なる。


この現象は、恐らく以前言及した「韓国人の特異なアイデンティティー」と関係しており、韓国社会では他者との違いではなく優劣で自己を確立しようとする傾向にあるが、国際社会に向けてそれで「韓国」をアピールしようとしても通用せず韓国は現在その模索をしている。


その結果、国際的に評価される個性の概念の模索と韓国独特の価値観が民族主義と結びつき、元々許容されていた日本文化すら許容できなくなったのが原因ではないかと考えられる。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:新しいタイプの韓国起源説


まずはこちらの記事から


【SBSニュース】 たくあん、日本のものではなかったです?
SBS(韓国語)  2016-07-14
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=103&oid=055&aid=0000430199

歌手のパク・ジュンヒョン氏が冷蔵庫の中の器に入った食べ物が何かという質問を受けると、迷いがありません。
「それって、タクァンのようですが。」

「タックアン」「タクァン」…今もこの言葉は私たちの周辺で普通に聞かれます。

そのせいか、タンムジが日本の食べ物ということに、他に疑いを持っていないのです。
「タンムジ」が韓国の食べ物かという質問には堂々と日本の食べ物という答えが親切にかえってきます。

実際に、百科事典にもタンムジは日本料理と表記されています。
ところで、タンムジが日本の食べ物という事実が、半分は当たっているが、半分は誤っているという主張もあります。

タンムジの由来は千年を越えて、高句麗時代にさかのぼります。
当時、高句麗には「テクアム」という僧侶がいました。
彼は、仏教を伝播するために日本に渡ります。
彼が訪れた日本は大きな戦いが非常に頻繁にあった江戸時代でした。

参戦した兵士たちは塩でやっと間に合わせたチュモクパプ(※おにぎりのこと)で食事を済ませていました。
ご飯のおかずでも作ってあげたかった彼は、発酵が難しい日本で塩漬けにした新たな大根の食べ物を作って兵士たちにあげました。
新たなおかずは、兵士たちに広がって行って、その食べ物は「テクアム(澤庵)」の名前を使ってタクアン(テクアムの日本式発音)と呼び始めました。

「日本人はこの漬け方を援用してきゅうりや各種野菜を漬けて食べるようになった。こうして漬けた食べ物を日本人は「ツケモノ(漬物)」と言う。」
-ソン・ペクホン忠南大名誉教授

「テクアム」のタクァンは日本で引き続き発展して行き、塩に漬けた食べ物(ツケモノ)は日本で必須の食べ物として定着していったといいます。
タクァンが我が国に入ってきたのは、日清戦争後であると知られています。
当時、日本人が朝鮮に入り、うどんなどと一緒にタクァンを持ってきたということです。

その後、キムパプと出会ったタンムジは私たちの口に合うように変身を繰り返したし、これはモバイルメッセンジャーでもタンムジをモチーフにしたキャラクターまで誕生して広く愛されています。

タンムジが日本で始まった食べ物であることは事実であるが、その始まりは韓国人であったという話。
簡単に用いて簡単に食べていたタクァンとタンムジに、かなりの昔、韓国人の配慮が盛り込まれているというのだから、その黄色い大根がちょっと違って見えませんか。


この記事なのですが、そもそも時系列が滅茶苦茶なうえに塩漬けの歴史は日本でも縄文時代からあったことが判明していますし、現在見られる漬物のようなものは日本では8世紀頃から文献に登場しています。


参考記事
漬物の歴史 全日本漬物協同組合連合会


またタクワンの歴史についても明らかに事実と異なるのですが、今回は起源主張に突っ込みを入れるのが本題ではないので省略します。


今回重要となるのは、元々韓国ではタクワンは珍しく日本のものとして広く受け入れられており、韓国には「日帝の持ちこんだもので良かったものは、沢庵だけ」という言葉まで存在していました。


また、タクワンは韓国では非常に一般的な副菜であり、日常生活の食事や学校給食などでもなじみのあるもので、大抵の日本由来の文化が隠される傾向にある、或いは韓国起源にされる風潮があるにもかかわらず、そうならないタクワンは非常に稀有な例でした。


そしてもう一つ注目すべき事は、この起源主張が広まったのはつい最近、今年3月頃に韓国の地方紙の一つである中都日報から始まっており、それが段階を経て大手放送局であるSBSによって既成事実化されたという事実です。


(※1)
[カードニュース] たくあん(タンムジ)の根は韓国だった? 中都日報(韓国語) 2016-03-25
[韓国語]たくあん、高句麗僧侶が日本人ために考案~ソン教授のおもしろい韓国語の話-53.たくあん 中都日報(韓国語) 2016-05-28


これら記事を比較して読むと、徐々に内容が変わっていき詳細な「後付け設定」が追加されて行く過程がわかるので、韓国起源説の発生過程とそのロジックを知る上でも興味深いです。


ただ今回重要なのは、元々タクワンの起源主張そのものは10年以上前から存在はしていましたが、単発的に地方紙などで紹介される程度で継続性がなかったのが、今回は明らかに継続性を持って既成事実化に動いているという点でこれまでとは違う事です。


もう一つ、近年活発に起源を主張するようになったものとして、日本式の折りたためるタイプの扇子があります。


(※2)
扇子に込められた花の香りに惚れる  京畿日報(韓国語) 2015年6月14日


これなのですが、そもそも中国式の「扇」と違い、扇子は遣隋使の頃から日本の伝統文化として「倭扇」と呼ばれ隋などに輸出されていたという経緯があり、明らかに日本由来のものであり、当時朝鮮にも持ち込まれていた痕跡はあるのですが一般化はしていなかったようです。


しかし現在、韓国はこれを韓国の伝統文化として国際社会に売り込む気満々なのです。


(※3)
「韓国伝統プチェ(扇子)最高」 news1 2016-06-04
扇子には「文化と創造経済」 全南日報(韓国語)  2016. 06.24


この事例に関しても、2010年に中央日報が猛暑記事で唐突に起源を主張したなどの事例もあるにはありますが、一般的には「日本由来の文化」として韓国内で広く一般化しているものでしたが、ここにきて扇子の起源をかなり組織的に主張し既成事実化に動いているのです。


元々韓国で起源主張がされる場合、例えば茶道や折り紙のように近年国際社会で高い評価を受けた文化に便乗する形で行われたり、ソメイヨシノや剣道のように、「親日的」というレッテルから逃れるために起源を主張し、その後既成事実化して国際的に宣伝するようになるといったパターンが一般的でした。


上記2つは一見すると「いつものアレ」なのですが、このように背景を探ると実はこれまでの起源主張発生パターンとは少々背景が異なるのです。


2:「韓国らしさ」の模索


上記で書いたように、今回紹介した2つの韓国起源説は、これまでのものとはその発生過程が異なる事がわかり、厳密には今までの起源主張のロジックでは説明しきれない現象です。


ここで注目したのが、以前書いた事のある「韓国式のアイデンティティー構築法」です。
以前書いた内容では、「韓国人は一般的に、他者との違いではなく優劣でアイデンティティーの構築を行う」と書いたわけですが、恐らくこの「新たなタイプの起源主張」にはこれが関係しています。


近年韓国は、国際社会で韓国のブランドイメージを作り上げ売り込もうとかなり大規模な国家プロジェクトを行っているのですが、そこで問題となるのがこのアイデンティティー問題です。


李昭博政権末期までは、他者との優劣を前提としたアイデンティティーの発想で売り込みを行っていたため、例えばフランスのJapan Expoへの寄生行為や、同じくフランスで開催されたコリアンコネクションなど、日本文化をコピーして「日本より優れている事」をアピールするというタイプが主流でした。


しかしそれは大部分が失敗し、かろうじてK-POPなどが部分的に残る程度だったのですが、そのため韓国への留学生に聞いた韓国を象徴する文化が、K-POPやPSYなどの一過性の芸能ネタと、ハングルやハングルを創設した世宗大王になりました。


外国人留学生が選ぶ韓国を象徴する文化は? 中央日報 2016年07月08日


一見するとハングルや世宗大王は韓国を象徴するものとして良いのでは?と考えるかもしれませんが、そもそも国や民族によって文字が違う事は特に珍しい事でも特別な事でもないのですから、たしかにそれらは歴史的には重要ですが象徴する文化が「文字」というのはかなりおかしな話です。


例えばもし、日本を象徴する文化は?との問いに外国人留学生が「平仮名とか片仮名」と答えたら、多くの人は首をかしげるでしょう。


しかもこれらは外国人が自発的に韓国らしさとして「見出した」ものではなく、韓国政府が政府の政策として宣伝して「イメージさせた」ものですので、事実上韓国を象徴するものは韓国政府が用意したイメージしかないうえに、一過性の芸能ネタと本来象徴とは呼べないような文字文化という事になります。


要するに現在の韓国は、特異なアイデンティティーの構築をしてきた結果、国際的に認知されるレベルの個性が非常に乏しく、現在韓国は事実上国際的に認知されるための「韓国らしさ」を模索中なのです。


以下の記事では、記事そのものから「韓国の個性の混乱」が見て取れます。


韓国が新国家ブランド発表 「CREATIVE KOREA」 聨合ニュース 2016/07/04


こうした動きの背景からは、これまで優劣で個を認識する事が一般的であったため、一般の韓国人の多くが「国際的に認知される韓国らしさとは何か」が解らないという事が見えてきます。


前回紹介したポケモンGOの記事で紹介した、韓国が「韓国型○○」という後追いに拘るのにもこれが関係しており、他者の成功を「正解」として後追いすると同時に、模倣相手とは違うのだ、模倣相手よりも優れているのだという事をアピールし個性を出そうと「韓国型○○」とするわけです。


「韓国らしさとは何か」「独自性とは何か」というものが解らない・価値を見出せないためこのような反応になるとも言い換えることができます。


「ポケモンGO」の好調で今度は「ポロロGO」=韓国 中央日報 2016年07月19日
「ポケモンGO」に対抗して「ポロロゴー」が出る 東亜日報 July. 19, 2016


※少々脱線気味となってしまい、これの何が最初の「特殊な起源主張や民族主義と関わるんだ?」と考える人もいるでしょうが、この韓国内におけるアイデンティティーの混乱を説明しておかないと、民族主義との関係が説明できないので長々と書いていますので、詳細は以下からとなります。


3:模索の先の民族主義


今回やたらと前置きのようなものを長々と書いてきましたが、ここからがやっと本題の考察となります。


上記で書いたように、韓国内では「韓国らしさとは何か」という部分に混乱が生じている状態で、政府も民間も国際的に「韓国や韓国文化の知名度アップ」を目指しているわけですが、韓国では今でも他者との比較と優劣を最も重要視しています。


つまり、自身は他者と比較して上なのか下なのかという優劣が彼らの中の判断基準の全てであるにも関わらず、国際社会で韓国をアピールするためには「違いとしての個性」が必要になるという矛盾を抱えてしまったわけです。


これは政府レベルでも民間レベルでも同じです。
また韓国人の多くはそもそも「違いこそが個性である」とは認識していません、他者と違う事をするのは劣等な行為であるとの認識が一般的です。
そして、この矛盾のはけ口として機能し、彼らが個性と認識したのが民族主義ではないかと私は考えています。


韓国人にとって最も身近な比較対象は日本であり、彼らは日本と自分達とを比較して「どう優れているのか」を非常に気にする傾向にあり、往々にして彼らは「韓国人は日本人よりも民族的に優れている」という結論を持つことで自己の個を確認しようとする傾向にあります。


そこに今回のような新たなアイデンティティーの構築が必要になり、「韓国らしさ」を模索した結果、元々日本由来であるとして許容していたものさえも「日本からの影響という民族の劣等性」と認識し許容できなくなり、起源主張(民族的優越性の証明)をすることで問題を解消しようとしたのではないかと考えたのです。


なぜなら彼らにとって最も「韓国らしさ」を感じる事ができるのは、いかに日本より優れているのかを実感できるときだからです。
概念としては、「韓国らしさ」を模索し自身を見つめなおした結果、自己認識が350度くらい変わったとでも表現すればいいのでしょうか。


特に最近の韓国を観察していると、ノーベル賞の件で「外国の権威」から苦言を言われた事が余程堪えたようで、もともとの韓国的価値観と国際社会で受け入れられる評価の間でせめぎ合いが起きているのが解り、この問題をなんとか「韓国的価値観で」解消しようとしています。


今回のこの奇妙な起源主張も、このせめぎ合いの中でなんとか問題を解消しようとした結果出てきた答えが「民族主義=個性」という解だったのでしょう。


そして興味深い事として、このように傍から見れば韓国では民族主義が更に先鋭化して行っているのがわかるのですが、韓国ではどうもこれらが国際的な評価を受けるための行為と認識されているように見えます。


つまり現在の韓国では、多くの人から民族主義と意識されない民族主義の先鋭化が起きているのです。



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(※1)
[カードニュース] たくあん(タンムジ)の根は韓国だった?
中都日報(韓国語) 2016-03-25
http://www.joongdo.co.kr/jsp/article/article_view.jsp?pq=201603250073

昨日の夕方、ジャージャー麺を食べるのに「タンムジ」が目に入ったんですよ。
「こいつはどうやってタンムジになったんだろう」ふと気になりましてね。
それで、タンムジの由来について、カードニュースで解いてみることにしました。

予想はしましたね、「かつて幼い頃タクワンと呼んだから確かに日本に由来する
だろう」とね。

ところで、面白いのはタンムジが僧侶(タクアン)の名前から由来されるという事実です。日本の史学者ホギウラノキオ(萩生田憲夫?)の「タクアン僧侶と春雨庵」で紹介されたタンムジの誕生背景はこうです。

戦国時代、地方の領主たちの地域争いで戦争が起きました。住民らは戦争に振り回され、おかずもなくおにぎりで食事を間に合わせることが多かったのです。

この姿を切なく見ていたタクアン僧侶は、日ごろからつましい生活を実践しようとよく食べていた「ムチャンジ(※大根の塩漬けのようなもの)」を住民に分け与えることになります。

これを食べてみた徳川家光将軍はその場で、ムチャンジの食べ物をタクアン僧侶の名前をつけ「タクアン(たくあん)」と呼ぶことにしたそうです。

タクアンを漢字で書くとテックアム(澤庵)となりますが、僧侶が韓国人だという説も
あります。

日本の古書である「高僧大徳伝(?)」を見ると、テックアム(タクアン)が、高句麗の僧侶だと明らかにしています、また一方では、朝鮮時代の壬辰倭乱時、日本に渡ったテクッアム(澤庵:1573~1645年)僧侶という説もあります。

それでは、白い大根で作ったタンムジはどうして黄色になったのでしょうか?
タンムジは大根を酢に漬けて作られるが、この黄色はクチナシ水で水を入れます。
なぜならそれは陰陽五行説のためです。

昔から東洋では人体の五行と一致する食べ物(白、黒、赤、黄、青の五つの色)を食べると健康になると信じました。白、黒、赤、青の食品は手に入れ易かったが、黄色はそうではなかったんです。タンムジを黄色に染めた理由がここにあります。

一方、タンムジを解き明かして驚いた事実の一つは、カロリーがすごく高いということでした。1人分カロリーがなんと348カロリー。ご飯一膳より高いという事実。ジャージャー麺1人分が700カロリーだから(しくしく~)私は同日、1千カロリーを吸収したわけですね。


[韓国語]たくあん、高句麗僧侶が日本人ために考案~ソン教授のおもしろい韓国語の話-53.たくあん
中都日報(韓国語) 2016-05-28
http://www.joongdo.co.kr/jsp/article/article_view.jsp?pq=201605280001

「ソン教授のおもしろい韓国語の話」は2011年から2012年まで本誌ホームページを通じてネチズン読者にサービスされました。なにげなく使う韓国語の由来や意味をソン・ペクホン忠南大国文学科名誉教授が出版した同名の本の内容を中心に掲載しました。おもしろくて有益な内容で読者に愛された思い出のコーナーを復活させるためにシーズン2を始めます。読者のみな様の変わりない声援と関心をお願いします。<編集者注>

タンムジ(たくあん)は大根だいこて:大根すなわちタン(甘い)ム(大根)を漬けた日本式塩漬けを称し‘ウェムチャンジ(倭大根塩漬け)’とも言う。従ってたくあんは日本から渡ってきた漬け物であることが分かる。
(中略)
たくあんの日本式名称は本来「タクアン(沢庵)」だったが、解放後、日本式言語の整備の時‘ウェチャンジ(倭塩漬け)’、‘タンムジ’等に変えて使い、徐々にタンムジに定着した。しかし、まだ一部ではこの名前を日本語と知らずに‘タクアン’を使っている。

ところがこの‘タクアン’が韓国の僧侶と関連があることを知っている人はまれだ。高句麗の時、テガム(テックアム)という学識が高い僧侶がいた。テガム僧侶は日本に渡って全国津々浦々を歩き回って広く布教する一方、当時の未開な日本人たちに様々な韓国の文物を伝えた。

彼が九州地方に行った時、そこの人々はその地方で生産される細くて長い大根をそのまま生で食べるばかりで保存方法を知らなかった。彼は長い冬を過ごすうちに日本の地方の風土ではダイコンやハクサイなどの野菜が我が国のように発酵しない事実を悟り、まず収穫した大根をややしおれるまで風で乾かし塩漬けにした後、木桶の中にぬかに漬けて重い石で押してしばらくたった後、取り出しておかずとして食べるようにした。

そうして作った大根の味が日本人たちの食欲にぴったりあった。これが今、食べている‘タクアン’の元祖だ。彼は自身が開発したこのたくあんを作る方法を日本全国を回って伝えた。このため、彼らは感謝の気持ちをこめて、その僧侶の法号であるテガム(沢庵)を食べ物の名前に使った。そのテガムの漢字、沢庵を日本式に発音したものがすなわち‘タクアン’だ。

従って‘タクアン’は高句麗僧‘テガム’に由来したことを私たちは知る。その後、日本人たちはこの漬ける方法を応用して大根だけでなくキュウリや各種野菜を漬けて食べるようになった。このように漬ける食べ物を日本人たちは‘ツケモノ・漬物’と言いこの‘ツケモノ’は私たちのキムチのように日本を代表する副食になった。
(後略)

/ソン・ペクホン忠南大国文学科名誉教授

(※2)
扇子に込められた花の香りに惚れる
京畿日報(韓国語) 2015年6月14日
http://www.kyeonggi.com/news/articleView.html?idxno=979151

幸福サークル柚子会「第2回柚子会展」30日まで、東豆川自由守護平和博物館

季節外れの猛暑を吹き払う華墨画を織りこんだ扇子の展示会が開かれる。

幸福サークル柚子会(会長チョ・スンジャ)が設けた「第2回柚子会展」で京畿の小金剛と称される道東豆川市逍遥山、自由守護平和博物館4階の特別展示室で6月16日から30日まで続く。

楊州市徳亭洞の東洋画家の集まりである柚子会会員(指導講師、イムジョンヒ)らがソンビの品格を秘めた扇子である合竹扇に華墨画を織りこんだ作品30点余りを披露する。

美しい花の香りを通じた自然の中の澄んだ風を体験して、先祖の風流と趣きが込められた伝統芸術「扇子」に対する芸術的価値を再確認するためにノ・ギョンヒ、ソン・ジョンスン、アン・キルスン、オ・ジェギョン、ユン・チュンミ、イ・ミスク、イ・スチャン、イ・ジョンスク、イ・チェヨン、チョ・スンジャ さんら10人の柚子会員が参加した。

特に200回を超える団体展と招待展及び個展を開いたイム・ジョンヒ指導講師の賛助出品作を鑑賞することができる。

イム・ジョンヒ指導講師は「たたんで広げる扇子である摺扇は我が国に由来し、日本と中国に伝わった大切な伝統文化」とし、「会員たちがこれまで磨き上げた実力を遺憾なく発揮した」と紹介した。

チョ・スンジャ柚子会長は「楽しんで作業した大切な作品を披露することになって嬉しい」とし、「見物客がきれいな扇子を鑑賞しながら、猛暑の中でマーズと長い干ばつに疲れた心身を癒してほしい」と話した。