日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

日本に対して「道徳的優位」に立ちたい韓国


さて、本日は韓国社会独特の価値観によって、韓国からは現在の日米の動きが「日米の意図とは全く別物に見えている」という内容を書いて行きます。


日本人も韓国を含む他国を「日本人の価値観」の視点で分析しがちであり、その結果相手の意図とは全く異なる分析が行われ見当違いの批評が発生する事があるが、韓国社会においてもこれは同じであり、彼らは往々にして「彼らの価値観」で世界の動きを分析しようとする。


特に韓国の場合、彼らは一般的に「自分達の価値観」がこの世の絶対普遍の「正しい」価値観であると考える傾向にあり、来月行われるG7伊勢志摩サミットに関連しアメリカのオバマ大統領が広島の原爆ドームを訪問する可能性が高くなっているが、これを韓国は「韓国人の価値観」で解釈しようとしている。


その結果、日米の意図と韓国の現状認識の間に大きな齟齬が発生し、新たな問題が生まれつつあり、日本人と韓国人は「見えている世界が違う」という事を認識する事が重要となってきている。



※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。



1:オバマ大統領の広島訪問が許せない韓国


まずはここ数日の韓国三大紙に掲載された記事を


【コラム】オバマ大統領が広島に行ってはならない理由
朝鮮日報 2016/04/15
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/04/15/2016041501047.html
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/04/15/2016041501047_2.html
インターネットアーカイブ
http://web.archive.org/web/20160418103334/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/04/15/2016041501047.html 
http://web.archive.org/web/20160418103337/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/04/15/2016041501047_2.html

(一部抜粋)
オバマ大統領も日本で来月開かれる主要7カ国(G7)首脳会談の際、広島訪問を検討しているという。広島は原爆の被害を象徴する都市だ。オバマ大統領の広島訪問は、日本が被害者だという印象を与えるもので、まだ反省と謝罪が終わっていないアジアの加害国だという事実を覆い隠す結果につながる可能性がある。北東アジアは歴史問題が国際政治問題に直結する特殊な地域だ。そのような北東アジアの歴史的感情を十分に考慮しないまま踏み出すオバマ大統領の一歩は、かえって混乱ばかり引き起こすかもしれない。


【社説】米国務長官の広島訪問、日帝免罪符なってはいけない 
中央日報 2016年04月12日
http://japanese.joins.com/article/380/214380.html

(一部抜粋)
にもかかわらず日帝の侵略に苦しんだ韓国としては懸念される点が少なくない。何よりも今回の訪問が日帝の過ちを希釈させ、日本が加害者ではなく被害国という誤ったメッセージを与えないか心配になる。第2次世界大戦当時に大勢の日本の民間人が犠牲になったのは残念なことだ。しかしそれでも韓国・中国など周辺国を侵略し、多数の良民を虐殺し、苦痛を与えた事実までが許されたり忘れられたりしてはならない。


[オピニオン]広島のケリー米国務長官
東亜日報 April. 12, 2016
http://japanese.donga.com/List/3/all/27/532032/1

(一部抜粋)
◆日本が歴史を否定し、世界唯一の被爆国家という点だけを強調するのは、加害者が被害者のように振る舞うことなので共感できない。ただ、核の惨禍がどれほど恐ろしいかを想起し、核拡散防止に向けた世界の連帯を強化する努力を傾けるなら意味があるだろう。爆発力が増大した核爆弾が使われるなら、広島の何百倍以上の惨劇が起こるだろう



記事を読めば一目瞭然ですが、三紙とも論調は同じで「オバマ大統領の広島訪問は日本が加害者から被害者に成り代わる行為だ」と批判する内容となっています。


ここを以前から読んでくださっている方々は、この記事を読んで彼等がなぜこんな反応をしているのかすぐにピンと来るでしょうが、予備知識の無い人達にとっては韓国がなぜこんな反応をしているのか、なぜ広島訪問からこんな発想になるのか全く意味が解らないでしょう。


なぜ解らないのかははっきりしており、「日本人と韓国人は異なる価値観を持つため、同じ出来事を見ていても見え方が全く違うから」であり、彼らの意図が読めないのは日本人の価値観(常識)で韓国の行いを分析しようとしているからです。


これは要するに、韓国独特の価値観であり以前記事にした「韓国では被害者が一番偉い」という考え方をベースとした典型的な反応であり、徹底した序列社会である韓国においては「どちらが上か下か」という序列の構築が最も重要であり、序列の決定方法は「自身がどれだけ有能であるか」ではなく「いかに相手が劣等であるか」を基準としています。


彼らの社会において「いかに相手が劣等であるか」を証明する最も『強力』で説得力のある手段が、「相手が加害者である事」を証明することであり、また同時に自身が「被害者である事」を世間に訴える事が重要で、自身が被害者となり相手の加害性(劣等性)を証明できれば、それで「相手よりも序列が上」となるわけです。


韓国においては、被害者になることさえできれば「相手よりも道徳的に優れた存在」と認定される傾向にあり、例外こそあれ被害者と社会的に認定されれば序列の最上位に位置することが出来ます。


そして序列の最上位に位置する事ができれば、「全ての行いが道徳的に正しい行い」と認定されるため、裏を返せばそれは「下位の存在には何をしても許される」と解釈されます。


韓国人は多くの場合「日本人には何をしても許される」と考える傾向にありますが、それは韓国的価値観では「被害者の韓国と加害者の日本」という揺るぎ無い大前提が存在しているからであり、日本人から見た韓国の反日というのも、こうした彼らの認識が土台になっているという側面もあります。


オバマ大統領の広島訪問というのは、韓国人視点ではこの「被害者の韓国と加害者の日本という、「(本来揺るぎ無いはずの)大前提」を崩すようなとんでもない非常識行為に見えており、だからこそ韓国三大紙が一斉に上記のような論調の記事を書いて大騒ぎになっているわけです。


2:韓国独特の加害者が被害者に成り代わる行為


今回もう一つ重要なこととして、この韓国独特の価値観から見た世界では、「オバマ大統領の広島訪問」という出来事が過去韓国が行った言動と「同質の行い」に見えています。だからこそ余計に上記のような反応になるという背景もあるわけです。


この「同質の行い」とは、過去このブロマガでも紹介した「【米大使襲撃事件】事件後の韓国人達による奇妙な言動の理由」と、「【靖国テロ事件】韓国は被害者になりたがっている」という2つの事例が典型的ですので、これを元に説明します。


上記2つの事例では、どちらも「韓国が加害者になる事例」なのですが、今回書いたように「加害者と認定される」ということは、韓国において「何をされても文句の言えない存在になる」のと同質ですから、彼らの中ではなんとしてもその状態を避けないといけません。


そこで米大使襲撃事件の際には、「自分達がこれだけ謝っているのだから許さなければいけない」という事をアピールする「抗議行動」と、朴大統領の言動に代表されるような「自分達も被害者である」という「加害者が被害者に成り代わる」言動が見受けられました。


また、これは「靖国爆発音事件」とメディアで報じられた靖国神社のトイレでの爆弾テロ未遂事件後も同じであり、韓国では「自分達こそが被害者であり、日本こそが加害者である」とのアピールが頻繁に行われていました。


要するに、韓国側の反応として自身が加害者になりそうな状況では「加害者が被害者に成り代わる行為」が実は日常的に行われているのです。


そして韓国的価値観の社会ではこれが「当たり前の行動」だからこそ、彼らは彼らの価値観(常識)にオバマ大統領の広島訪問を当てはめて解釈し、この行動が日本による「加害者が被害者に成り代わる行為」に見えているというわけです。


つまり、「自分達がそうなのだから相手も同じ事をやっているはず」という前提が背景にあるのです。


これを読んでこんな疑問を感じる人もいるでしょう。
「韓国のやっている事はただのダブルスタンダードではないか」と。


「私達の価値観」からすればそれは当然の反応なのですが、韓国的価値観では全く異なる解釈が行われます。
なぜかといえば、韓国社会ではこの世の中に「(根拠を前提としない)絶対普遍の正しさ」が存在している事となっており、この絶対普遍の正しさにおいて韓国は「日本よりも道徳的に優れた存在である」となっているからです。


なぜなら韓国において「日本は侵略戦争を行い朝鮮を植民地支配した加害者」であり、それは「永久に固定されなければいけない大前提」だからです。
そしてそれによって、彼らは自己の道徳的優越性を証明しているわけです。


そして道徳的に優れた存在なのですから、その優れた存在が「劣等性の指摘」=「加害者認定」など受けてはならないのであり、だからこそ韓国側が「被害者になろうとする行為」は正当と解釈されます。同時に韓国よりも道徳的に劣った存在である日本が「被害者になろうとする行為」は間違った行いなのです。


この大前提は彼らの中で「絶対に揺らいではいけない普遍性を持った常識」であり、現在その揺るぎ無いはずの常識が揺らいでいるという「あってはならないこと」が発生しているため、彼らは強い理不尽さを感じているのです。


3:「常識が異なる」事を前提に接しないといけない相手


今回紹介したように、日本と韓国では価値観の違いから全く異なる常識が存在しており、その結果「日本人から見ると不可解にしかみえない」韓国側の反応という現象が発生しています。


そして重要なのは、往々にして日本側も「価値観の違いが存在していること」を全く認識せず、この韓国側の態度に対応してしまう場合が多いという事です。
これは韓国に対する否定的な反応、肯定的な反応そのどちらでも見られます。


否定的な反応では、日本人の常識から見てあまりにも不可解である事から、「韓国人は狂っている」という趣旨の反応をする場合で、これは十数年前の私も同じだったのですが、こうした解釈では彼らの反応を見誤りますし、何よりこれでは罵りあいにしかなりません。


当然のことですが傍から見ていると「どっちもどっち」にしか見えないうえに、これでは「何が問題なのか」が全く見えてきません。


肯定的な反応の場合には、隣国なのだから友好的であらねばという前提の下、「韓国人が何か不快に感じているのだ」と「察して」、わけも解らずとりあえず彼らの言動を肯定してしまったり、或いはこの韓国側の反応に否定的な意見を全て「差別主義者」や「右翼」とレッテル貼りをして攻撃する反応です。


こうした反応をしてしまうと、余計に韓国側は日韓の間に価値観の違いがある事を認識できなくなり、「日本人の中にも正しさを理解している人々がいるのだ」と解釈してしまうために、価値観の違いから認識のズレがどんどん広がり結局のところ問題がより深刻になって行きます。
(これが現在日韓の様々な問題が延々と続く主な原因です)


そしてこの場合においても、結局「何が問題なのか」が全く見えなくなります。


ではどうすれば良いのか、重要なのは日韓の間には決定的な価値観の違いがあり、違うからこそ双方の常識が異なるために「同じ物事を見ていても解釈が全く異なるのだ」という認識をもつこと。


そのうえで、今回のような韓国側の反応に対して「私達とあなた達ではその出来事に対する解釈が異なるのだ」と指摘し、彼らの言動を拒否する事です。


一見すると上記「否定的意見」と同じに見えますが、決定的に違うところは韓国側の言動を自分達の価値観に当てはめ優劣や善悪で判断するのではなく、「自分達とは全く異なる存在なのだ」という事を認識し、「違うからこそ受け入れられないのだ」という明確な意思表示を韓国側に対してしていくことです。


そしてこのスタンスで彼らの言動を拒否することで、一定の距離を取り「住み分け」していくわけです。
勿論、「他者の劣等性から自己の優越性を証明する」という価値観や、「被害者となれば序列の最上位になれる」という価値観を受け入れることができる日本人もいるにはいるでしょうが、殆どの日本人にとってそれは受け入れ難い価値観です。


「価値観が違う」とはそういうことです。
無理なものは無理なのです。


今回紹介した韓国側の反応は、この価値観を前提として「日本人よりも道徳的に優位に立ちたい」からこその反応なのですから、これが最も「妥当」な対応方法です。
韓国側はこの対応を「日本が韓国の劣等性を指摘している」としか認識しないでしょうが、それはもはやどうにもなりませんから、日本側は日本側の確固たるスタンスで対応するしかないのです。



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