皆さま、明けましておめでとうございます。
本日は李大統領の訪中に関連し、アメリカが意味深なメッセージを出した件等を扱っていきます。
初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。
ブログ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由 - 日韓問題(初心者向け)
注意
・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです
・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません
・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらどう思うか」という客観性を常に持ちましょう
・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください
韓国の李大統領が訪中し、習主席らと会談を行った。しかしその最中、アメリカがSNSに「Fuck Around and Find Out(FAFO)」というメッセージと共に、韓国・金海空港の空軍基地に降り立つトランプ大統領の写真を投稿し、様々な憶測を呼んでいる。
これは、中国側が李大統領に対し、直接「中国側に立て」と要求したり、経済的メリットを提示したりと、自陣営への取り込みを露骨に図っている。こうした背景から、アメリカが「釘を刺した」という見方が有力。
李大統領は「どっちつかず」の態度のまま中国を離れたが、それと同時に日中を両天秤にかけており、韓国内では日本の足元を見るようなメディア論調が目立ち始めている。日本が今後、このような態度の韓国に対しどのような姿勢で臨むべきか注意深く考察する必要がある。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブやウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。
以下から本文
1:訪中とアメリカの警告
まずはこちらから
李大統領 中国との経済協力拡大強調=「新たな航路へ向かうべき」
聯合ニュース 2026.01.05
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20260105002100882
李大統領の訪中を伝える記事なのですが、その目的として中韓サプライチェーンの構築などを含めた、経済交流をメインとしていると書かれており、経済的に苦しい状況にある韓国が、中国との経済交流活発化を経済低迷の打開策にしようとしている思惑があると分かります。
このため、一見すると訪中は経済協力がメインに見えるのですが、その最中に以下のように
米ホワイトハウスSNS「好き勝手にしていたら痛い目に遭うぞ」 金海空港に降り立ったトランプ大統領の写真が話題に
朝鮮日報 2026/01/06
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/01/06/2026010680045.html
ベネズエラの大統領が拘束された当日に、アメリカのホワイトハウス公式SNSが「ドナルド・トランプ大統領の白黒写真に「FAFO」という文字が入った画像を投稿した」と書かれています。
まず、「FAFO」とは「Fuck Around and Find Out」の頭文字を取った俗語だそうで、意味は「好き勝手にしていたら痛い目に遭うぞ」という事だそうなので、ベネズエラは中国との繋がりが強い国であった事から、中国に対する警告と分かります。
そのうえで「飛行機が見える写真の背景は釜山市内にある金海空港で、トランプ大統領が昨年10月、中国の習近平国家主席との首脳会談のために韓国を訪れた際に撮影されたという」と書かれており、中国だけではなく韓国へのメッセージも含まれていると分かります。
ただ一点注意してほしいのは、記事では「トランプ大統領が昨年10月、中国の習近平国家主席との首脳会談のために韓国を訪れた際に撮影されたという」となっていますが、実際には2025年10月に韓国で開かれたアジア太平洋経済協力会議に参加し、その後韓国内を移動して日中首脳会談が行われています。
またこの件はかなり事実関係の混乱があるようで、中央日報では
ホワイトハウス「ふざければ痛いめにあう」…トランプ大統領が金海空港での写真を載せた背景に関心
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.01.06 10:54
https://japanese.joins.com/JArticle/343020
「この写真は2024年10月30日にトランプ大統領がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を契機に訪韓し」と書かれており、2024年10月時点ではまだトランプ氏は大統領ではなく間違いなのですが、こちらでは背景は「アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を契機に訪韓し、習近平主席と会談するために金海(キムヘ)空港空軍基地に到着した当時に撮影されたものだ」と正確に説明されています。
韓国内で色々と混乱があるようですが、一つはっきりしているのは、ベネズエラの大統領拘束直後に中国に警告を発し、そこで使われている画像は訪韓したトランプ大統領が習首席と会談する際の移動で立ち寄った「韓国軍の基地」で撮影されたものという事です。
この騒動の本質は、以下の2点に集約されます。
タイミング: ベネズエラ大統領の拘束直後という、米国が「敵対勢力」に厳しい姿勢を見せたタイミングで投稿されたこと。
場所の意図: 画像の背景が、単なる空港ではなく「韓国国内の空軍基地(金海)」であること。
つまり、米国は中国への警告と同時に、訪中を控えた李大統領に対し、「韓国には米軍基地があることを忘れるな」「どちらの陣営に属しているか分かっているな?という強烈なプレッシャー」をかけたと韓国メディアは読み解き、危機感を募らせているのです。
2:中国による取り込み
そしてこの件なのですが、アメリカ側は中国が韓国を取り込もうとしており、その意図を察して事前に釘を刺していた可能性が高いのです。
次を見ると
習主席「歴史の正しい側に立つべき」 李大統領との会談で
聯合ニュース 2026.01.05
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20260105004200882
習首席が李大統領に対し、「両国は当然、歴史の正しい側に立つべきで、正確かつ正しい、戦略的な選択をすべき」と発言しており、これは台湾関連の問題で「韓国は中国側に立つべき」と圧力をかけているとも受け取れます。
また他にも、朝鮮日報はこれを対日牽制と解釈し
激変する世界情勢 李在明大統領に「中国側に立て」と要求した習近平主席【1月6日付社説】 韓中首脳会談
朝鮮日報 2026/01/06
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/01/06/2026010680024.html
李大統領が「国権が奪われた時代に国権を回復するため手を取り合い共に戦った関係」と発言し、習首席が「両国は犠牲を払って日本の軍国主義に対抗し勝利した。手を取り合い第2次世界大戦勝利の成果を守り抜こう」と返し、そのうえで「歴史の正しい側に立ち、正確な戦略的選択をすべきだ」と発言している事から、「中国と日本が台湾を巡って対立する中、中国は韓国に対して中国の側に立つよう求めたのだ」と書いています。
ただ、「国際情勢は一層混乱している。両国は世界平和に肯定的なエネルギーを付与しなければならない」という発言はアメリカへの批判も含まれているという事から、対日発言も台湾問題を念頭に置いたものであると分かり、韓国に対し米側に立たず台湾問題で中国側に立つよう要求しているという背景があります。
また、中国側はただ韓国側に要求しているだけではなく
動き出した韓中文化交流…中国側「限韓令、あるかないかを聞く必要はない」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.01.06 09:36
https://japanese.joins.com/JArticle/343008
THAAD問題以降中国では「限韓令(韓流制限令)」が10年以上続いており、映画やドラマ・K-POPなどが実質的に禁止されているわけですが、中国側がこれを解除するそぶりを見せており、THAADの撤去もなしに解除されるか未知数ですが、韓国側はこれをかなり期待しています。
なぜかというと、すでに韓流は世界的に下火になりつつあり、新たに中国市場を開拓できればそれを食い止める事ができると、韓国側は考えているからです。
関連記事
英紙ガーディアン「世界を席巻する韓国映画とK-POP、国内では根本的な変化と不確実性に直面」
朝鮮日報 2026/01/06
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/01/01/2026010180003.html
つまり、中国はただ圧力をかけるだけではなく、「飴(経済的利益)と鞭(外交圧力)」を使い分けているという事です。
そのため、中国側が最初から譲る気のない黄海の中韓境界線に中国が建設した構造物の問題や、アメリカが韓国に許可した原潜の件で中国が反発している件は何も進展がなく、中国側は韓国を自陣営に引き込むために、必ずしも融和的態度をとっているわけではない事が分かります。
関連記事
日本叩きながら韓国も威嚇…中国の「犬小屋外交」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.01.08 06:50
https://japanese.joins.com/JArticle/343103
3:日本が注意すべきこと
そして、この米中の態度を見た李大統領はどうしたかといえば
習主席の「歴史の正しい側」発言に、李大統領「孔子の言葉として聞いた」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.01.07 16:54
https://japanese.joins.com/JArticle/343099
一連の発言に対し、李大統領は会談中は日本との歴史問題を前面に出し習首席に同調するような態度をとっていたのが、「李大統領は習主席の「歴史の正しい側」発言に対しては、「孔子の言葉として聞いた。『まじめにしっかり生きよう』というような意味と理解した」と話した」と書かれており、帰国直前になっていきなり態度を変えています。
また、「李大統領は中日対立で仲裁者の役割をするのかとの質問には「出る時に出るべきで、出るべきでない時に出れば別に役に立たないこともある」として現在の状況では仲裁者の役割は必要でない段階だと説明した」とも書かれており、恐らくアメリカ側の警告がかなり効いています。
ただここで注意しないといけないのは日本で、次の記事を読むと
「日韓の離間を狙う」…韓中首脳会談に向かう日本の視線
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.01.06 07:46
https://japanese.joins.com/JArticle/342989
中央日報が今回の中韓首脳会談を「中日の葛藤が深まった中、韓国と中国が速いペースで関係改善に向かう状況だ」としたうえで「中国としては、李大統領の訪問を通じて、韓国との関係を強化し、台湾や歴史をめぐっても歩調を合わせるよう促したい思惑もあるとみられる」と書いており「日本側が韓国が中国側に行かないか不安がっている」という韓国メディアの意図が見えます。
またこちらの記事でも
韓中首脳会談を受け、日本メディア「中国の日米韓引き離しを防げ」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.01.07 14:32
https://japanese.joins.com/JArticle/343089
こちらでも日本側は韓国が中国側につくか気が気ではないのではないかといった論調で伝えており、実はこれは過去の事例から見ると危険なサインです。
台湾問題などに関しては、アメリカからの警告の件もありますし、アメリカでの投資の件もあるので、そう簡単に中国になびくこともないでしょうが、対日本に関してはそうはいかない可能性があるからです。
どういうことかというと、韓国が「日本が韓国は日中対立で中国の側につくかもしれないと不安になっている」といった認識を持っているという事は、「自分達の方が立場が上である」という認識を持っているのと同じであり、序列社会の韓国にとってこれは非常に重要な視点です。
元々李大統領は日本に対して過激な発言を繰り返してきた過去がある人物であることもあり、日本のマスコミの論調をそのまま韓国側が真に受けると、日本に対してどんどん横柄になっていき、「歴史問題で強く出ても経済協力は可能なのではないか」という認識ができる可能性があります。
こうしたことがあるため、融和的な態度よりも実はアメリカがとったような過激な「警告」のほうが効果的な場合が多く、実際に李大統領は中国からの帰国直前になってどっちつかずの態度になっています。
しかし日本に対しては、韓国内では特に「与党やその支持者」を中心に日本への不満がかなり強くなっており、李大統領も同調しやすい事や、日本国内には韓国に同調しやすい政治家やメディアが相当数存在することから、はけ口にされやすい環境にあります。
参考記事
慰安婦被害者への非難デモ 李大統領が強く批判「間抜けな名誉毀損」
聯合ニュース 2026.01.06
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20260106000900882
そのため、安易に融和的な態度をとるよりも、韓国に対しては毅然とした態度で「韓国が中国側につくならどうぞご自由に」と、突き放すような態度を取った方が、逆にトラブルが起きない可能性が高いわけです。
特に今回のように、「日本の足元を見ること」ができるか様子をうかがっているような状況では、「中国を意識して韓国に下手にでる」と認識されると「(自分達の方が上であると判断し)日本なら叩ける」という思考になりやすく、突き放した態度は韓国関連で起きるトラブルへの抑止力として効果的です。
重要なのは、対日関係において韓国側に「自分たちがキャスティングボートを握っている」と考えさせない事です。
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