さて、本日は前回の動画「輸出優遇解除と日本の悪習」についての訂正と補足を扱っていきます。
本日の投稿動画
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元動画
【ゆっくり解説】輸出優遇解除と日本の悪習 - ニコニコ動画
【ゆっくり解説】輸出優遇解除と日本の悪習 - YouTube
注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています・「マスコミ問題」であり右派・左派等の陣営論争は本題ではありません
・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です
・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください
・リクエストは原則受け付けていません
・引用ソースへのリンクが同時掲載のブログにあります
・毎週土曜日更新
お品書き
・「不適切行為」に関する訂正
・「悪習」に関する補足
※以下は動画のテキスト版です
レイム マリサ
ゆっくりしていってね。
マリサ
さて、本日は前回の「輸出優遇解除と日本の悪習」に関して、訂正と補足を動画にするぜ。
レイム
またなんかやらかしたの？
マリサ
ブログの方のコメントで指摘があって、訂正したほうが良いと判断した事例と、「悪習」の件に関して説明不足の部分があったので、この2つについて新たに説明するんだぜ。
レイム
なるほど。
あの辺り、色々と似たような制度がいくつもあってややこしいうえに、不確かな情報が多数飛び交っていて勘違いしやすいしね。
マリサ
そうだぜ。
そんなわけでまず訂正から。
マリサ
本編動画の方ではデイリー新潮の記事を引用して、「韓国から日本に不良品として30キロと3万9620キロ、日本に輸出（返品）されたが、実際に日本に入ってきたのは120キロだけ」という件を紹介したが、書き込みで指摘があり原因をこれとしていたが、自由韓国党（現：国民の力）議員の早とちりみたいなんだぜ。
レイム
どういうこと？
マリサ
ブログの方のコメントでご指摘があったんだが、韓国の議員が引用している財務省の統計では「輸入については、原産国とする」と書かれていて、単なる返品の場合ならば「原産国の日本に戻しただけ」とも解釈できるので、数字上の違いがそのまま「杜撰な管理」となるわけではないようなんだぜ。
マリサ
でな、次の記事を読むと
２〉 日韓間の混乱を招いた 安全保障輸出管理に関する誤解
CISTEC 事務局 44 CISTEC Journal 2019.9 No.183
https://www.cistec.or.jp/service/kankoku/191011-02_tokusyuu02.pdf（一部抜粋）
■韓国向け輸出管理運用の見直しの背景
韓国向け輸出管理運用の見直しの背景、理由等に
ついては、CISTEC としては知り得る立場にはない。
ただ、経済産業省の説明や事実関係についての諸報
道から、何が輸出管理上問題だったのかということ
が窺い知れるように感じられる。
■韓国向け輸出管理運用の見直しの背景○第一に、3 品目の韓国向けの個別許可への移行についてである。「不適切な事案」の発生ということが経済産業省からは説明されているが、必ずしも明確にその内容について言及されているわけではない。
しかしこれは、輸出管理に携わる者における制度運用の感覚からすれば、あくまで「不適切」であって、「不正」「違法」ということではなかったのだろうと推測される。「不正」「違法」であれば、一般的には包括許可の取消となり（仕向地を問わず）、相手先への輸出も認められなくなるというのが一般的パターンである。もちろん、自主管理の適切な実施を前提として付与される包括許可なので、自主管理に大きな問題があるということであれば、包括許可の取消もある。しかし、包括許可自体は取り消されているわけでもなく、相手方への輸出も認められている中で、韓国向けのみを対象として、輸出者を問わず一律に個別許可へ移行したということは、経済産業省当局が自らチェックし是正する必要性がある、韓国向けのみに見られる何かがあったということだと考えられる。
「不適切な事案」に関しては、世耕大臣が 7 月 16日の記者会見で、次のように答えている。
Q：12 日の事務会合で、経産省としては、不適切な事案というのは北朝鮮など第三国への不正輸出ではないことを説明しました。韓国側は、北朝鮮の問題ではなく二国間であるという点を含めて、輸出管理は適正であり日本の措置を不当と主張する可能性がありますが、御所見を伺わせてください。A 今回の対象となった 3 品目に関する輸出管理の運用見直しに関連する不適切事案は、韓国から第三国への具体的な輸出案件を念頭に38 CISTEC Journal2019.9 No.183置いたものではありませんし、今までもそういう説明は全く行ってきていないわけであります。（中略）その上で、これら製品分野については、日本が主要な供給国として国際社会に対して適切な管理責任を果たす必要があるということ、そして、この製品分野は、特に輸出先から短期間・短納期での発注が繰り返される慣行があるということ、そして、現に不適切な事案が発生をしているということなどから、我々は運用の見直しをすることになった・・・
マリサ
「自主管理に大きな問題があるということであれば、包括許可の取消もある。しかし、包括許可自体は取り消されているわけでもなく、相手方への輸出も認められている中で、韓国向けのみを対象として、輸出者を問わず一律に個別許可へ移行したということは、経済産業省当局が自らチェックし是正する必要性がある、韓国向けのみに見られる何かがあったということだと考えられる」と書かれているぜ。
マリサ
で、本編で引用した「変節？ 対韓国の輸出管理 なぜ今、揺らぐのか」という記事では、「日本から韓国に輸出したものがずさんな管理で相当量が行方不明になっていた「不適切な事案」が頻繁に発生していた」書かれている事から、恐らくだが韓国側は本来すべき手続きを慢性的に怠っていて、日本の輸出企業がそれを見て見ぬふりすることが恒常化していた事が問題であった可能性が高いぜ。
レイム
つまり、「数字が合わなかった」という個別の事例が原因なのではなく、「いい加減な手続き」が日常化していた事が問題だった可能性が高いって事ね。
マリサ
そしてな、さっき引用した「日韓間の混乱を招いた 安全保障輸出管理に関する誤解」では、「あくまで「不適切」であって、「不正」「違法」ということではなかったのだろうと推測される」と書かれている事から、「行方不明」はあくまで「杜撰な管理体制」で起きた数字上の問題であるとわかるぜ。
レイム
要するに、「棚卸がいい加減過ぎて帳簿の数字がおかしくなった」みたいな状態って事ね。
マリサ
そして次に「悪習」と判断した件なんだが、まずこちらの経産省のプレスリリースを見てくれ
日韓の輸出管理に係る発表
経済産業省 2023年3月6日
https://www.meti.go.jp/press/2022/03/20230306007/20230306007.html日韓両国政府は、輸出管理に関する日韓間の懸案事項について、双方が2019年7月以前の状態に戻すべく、関連の二国間の協議を速やかに行っていくこととしました。
日韓両国政府は、輸出管理に関する日韓間の懸案事項について、双方が2019年7月以前の状態に戻すべく、関連の二国間の協議を速やかに行っていくこととしました。
このため、日韓間の輸出管理政策対話を近く開催することとしました。
なお、韓国政府は、関連協議が行われる間、WTO紛争解決手続きを中断することにしました。
マリサ
これにな、「日韓両国政府は、輸出管理に関する日韓間の懸案事項について、双方が2019年7月以前の状態に戻すべく、関連の二国間の協議を速やかに行っていくこととしました」と書かれているんだが、本編でも説明したように、包括許可の条件はあくまで輸出国側が決めることで、輸入国が「交渉」をするようなことではないから、「協議」ではなく「対話」のはずなんだぜ。
マリサ
で、これは経産省も政府も何度も記者会見で説明しているのに、このプレスリリースでは「双方が2019年7月以前の状態に戻すべく、関連の二国間の協議を速やかに行っていくこととしました」と書かれているんだぜ。
レイム
ああ、これだと「包括許可に戻す」ための条件を日韓双方が「交渉」しているように受け取れるから、韓国側の「徴用工裁判への報復を目的とした規制」に説得力を持たせてしまうって事ね。
マリサ
そうだぜ、本編で引用した日経ビジネスの記事でもそれを問題視していて、
変節？ 対韓国の輸出管理 なぜ今、揺らぐのか
日経ビジネス 2023.3.8
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00133/00093/（一部抜粋）
西村康稔経産相も軌道修正せざるを得なかったようだ。早速、7日の記者会見でこう発言した。「輸出管理の見直しは、他国と協議を行うという対象ではない。政策対話を行うことで韓国側の審査体制・輸出管理の実効性をしっかりと見極めていき、日本として判断をしていく」
これまでの日本の主張を踏襲した発言だ。しかし取材する記者からは「もしもそうならば、なぜ発表文にそう書かないのか」との厳しい声も聞こえてくる。国内向けに強弁しても、問題は韓国との関係だ。韓国にとっては「いただき」となりかねない発表文を危惧するのは私だけではないだろう。
マリサ
経産省がプレスリリース翌日の記者会見で「輸出管理の見直しは、他国と協議を行うという対象ではない。政策対話を行うことで韓国側の審査体制・輸出管理の実効性をしっかりと見極めていき、日本として判断をしていく」と訂正していて、記者からも「もしもそうならば、なぜ発表文にそう書かないのか」と突っ込まれているようなんだぜ。
レイム
なるほど。
記事でも「韓国にとっては「いただき」となりかねない発表文」と指摘しているわね。
これが「韓国の顔を立てた結果」と疑う理由ね。
マリサ
そうだぜ。
つまり、マスコミ報道にそう書かれていたわけではなく、経産省の公式ページに「協議」と書かれていたからそう判断したって事なんだが、動画ではこの辺りの説明が不十分だったわけだぜ。
レイム
というか今回の一連の輸出管理問題の件、なんか日本政府の態度がしっかりと定まっていなくて、実務レベルでの「譲歩」はないけど、政府や官庁の見解でへんな横やりが入って右往左往しているように見えるわね。
マリサ
そういう事だぜ。
そんなわけで今回はここで終わるぜ。
レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。
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