日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

韓国の言う「輸出規制対策」の顛末

さて、本日は一連の日本政府による輸出優遇解除に対し、韓国側が行った「国産化」の顛末について書いていきます。


初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由 - 日韓問題(初心者向け)

注意
・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


2019年に起きた韓国に対する「輸出優遇解除」は、韓国側でNo Japan運動が起こり、政府による「(半導体素材等の)国産化運動」へと発展したが、結局は外華内貧で終わり、当初の予想通り「何も変わらない」状態だったと、韓国側の報道ですら報じられ始めた。


韓国側は「規制をした日本にブーメランであり、損害を受けたのは日本」と宣伝し、「国産化の成果があった」としていたが、当初韓国の産業界すら指摘していたように、短期間で結果が出せるようなものではなく、技術格差を狭められるような状況にない事はわかりきっていた。


そして最近になってこうした「国産化失敗」の話題が韓国内で出始めたのは、文政権の影響力が落ちてきたからで、このことからもわかるように韓国では「全てが政争の延長」でしかなく、問題の認識能力自体はまるでない事がわかる。


※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:予想通り失敗


まずはこちらの記事から

素材・部品・装置の「独立宣言」から2年、韓国の対日依存度は深まっていた
朝鮮日報 2022/02/13
https://web.archive.org/web/20220213083653/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/11/2022021180053.html


先日13日の朝鮮日報の記事なのですが、韓国政府の打ち出した「日本の輸出規制に対抗するための国産化」は、実際には「見掛け倒し」だったという内容です。


朝鮮日報が過去4年間の貿易統計を調べたところ、韓国の日本への貿易依存度はむしろ増加しており、「輸入依存度が減った」というのも、実際には「日本のメーカーが韓国や第三国に設けた工場を通じ、韓国に輸出を行うう回ルートを選び、見かけ上対日輸入統計から漏れた」という、典型的な「外華内貧」であったことがわかります。


関連記事
韓国は「名分」社会 - 日韓問題(初心者向け)
【ゆっくり解説】韓国社会と外華内貧 - 日韓問題(初心者向け)


また次の記事によると

サムスン半導体もLGバッテリーも…日本製の素材・装置がなければ生産ストップ
朝鮮日報 2022/02/13
https://web.archive.org/web/20220213005644/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/11/2022021180054.html

韓国企業は代替品を探したそうですが結局「価格と性能のいずれも基準を満たさず、量産は到底不可能」「日本の技術特許を避けながら、素材・部品・装置の国産化を進めるのは口で言うほど容易ではない」という結論しか得られず、断念していると書かれています。


また「フォトレジストの日本からの輸入量を減らした」というのも、結局は「日本のJSRのベルギー工場で製造されたもの」であったようで、「日本の素材、設備がなければ工程に大きな支障が出る」という状態は何も変わっていないようです。


また次の記事によると

日本企業、韓国に工場設置し「メード・イン・コリア」で国籍ロンダリング
朝鮮日報 2022/02/13
https://web.archive.org/web/20220213082132/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/11/2022021180055.html

日本の部品・素材企業が「日本による輸出規制を避けて韓国に工場を建設している」としていますが、そもそも日本が行ったのは韓国政府による「兵器転用可能な物資」の輸出入管理が杜撰であったので、「(日本からの輸出品の)優遇措置を解除した」だけですので、これは明らかに見当違いの分析です。


後程詳しくせつめいしますが、結局のところ朝鮮日報は「文政権の失敗」を指摘したいだけで「何が問題なのか」という最も重要な部分で「韓国側の過ち」を認められないでいるという事がわかります。


参考
なぜ韓国は「ホワイト国」から外されるのか(時系列まとめ) - ITmedia NEWS



2:わかりきっていた事



そして問題は、こうなることは「当初から解りきっていた」という事です。
たとえば以前も引用した次の記事のように

「韓国、金にならなくても40年投資する準備できているか」日本人専門家の素材・部品・装備診断(1) (2)
中央日報/中央日報日本語版2019.11.12 09:32
https://japanese.joins.com/JArticle/259485

記事では、日本の専門家から「個人的な考えだが、政治家らはこれを知らないようだ。無条件で国産化したところで日本企業はその時間にさらに遠くを走っているだろう」「金にならなくても40年投資する準備できているか」と、2019年の時点で苦言を呈されています。


また次の記事でも

半導体素材・部品などの対日輸入、17品目のうち16品目が再び増加
東亜日報 October. 04, 2021
https://www.donga.com/jp/List/article/all/20211004/2961322/1

先ほどの朝鮮日報で言及されていた「ごまかし」を考慮したうえでもなお、対日依存度が2021年の時点で増え続けており、文政権の宣伝する「対日依存からの脱却」がただのプロパガンダであったことがよく分かります。


結局のところ、これも当初から指摘されていた事ではありますが、元々韓国で対日依存度が高い素材や設備は、「日本が技術特許を持っている」ものばかりであり、たとえ「技術面でのハードル」をクリアできたとしても、日本の技術特許に抵触すれば無意味であり、だからこそ不可能であると言われていたわけです。


しかし文政権は「日本に勝ったのだ」と「成果」を宣伝したいがために、上辺だけ「そうなったように見せかけた」わけですが、結局誤魔化しきれなかったという事になります。


そしてもう一つこの件には問題があり、それはこうした韓国側の「上辺だけの対応」を、日本のメディアが煽った事です。


次の記事にもあるように

日本の輸出規制は裏目? 韓国の高官「サンキュー安倍」
朝日新聞 2020年7月1日
https://www.asahi.com/articles/ASN716V9CN6ZUHBI01Q.html


日本はなぜ、韓国に一本取られたのか
毎日新聞 2020年6月12日
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20200611/pol/00m/010/001000c

実態は「何一つ実現できていない」にもかかわらず、複数のメディアが「韓国は対日依存から脱却した、日本にむしろ感謝しているのだ」と、文政権の人気取りのためのプロパガンダを一緒になって煽っていたのです。


更に朝日新聞に至っては

(社説余滴)3年目の愚策の極み
朝日新聞 2021年7月4日
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14961375.html

こちらの朝日の社説にもあるように、すでに韓国内ですら「ほころび」が出ていた「国産化の成功」というプロパガンダと、「動機は歴史問題への報復だ」というプロパガンダを使って、一種の「勝利宣言」を行い、日本政府の行いを「愚策の極み」と批判していました。


結果、韓国人達はそれを真に受けてしまい、次の記事にあるように

「日本製を排除しようとして対中依存度上昇…サプライチェーン多角化せよ」
朝鮮日報 2022/02/13
https://web.archive.org/web/20220213082648/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/11/2022021180056.html

数少ない代替可能な部分で、日本と違ってTHAAD問題で実際に「経済制裁を仕掛けた」中国への依存度を増やし、余計に中国に逆らえない状況を加速させるという事態に陥っています。


つまり、韓国による兵器転用可能な物資の杜撰な管理と、それにより引き起こされた「日本政府による輸出優遇措置解除」という出来事は、韓国政府による「歴史問題に由来する報復規制だ」という論点のすり替えと、「日本の報復に国産化で打ち勝った」という外華内貧と、それに苦言を呈すどころか「煽った」日本のメディアによって、韓国を「本物の窮地に陥らせる」という状況に追い込んでしまったわけです。


その結果

【萬物相】世界に類を見ない「駐韓中国大使館」
朝鮮日報 2022/02/14
https://web.archive.org/web/20220214060700/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/14/2022021480057.html

文政権は元々親中よりとはいえ、韓国は中国から脅迫や恫喝を受けても何も言えず、ただひたすら従うしかない状況に追い込まれ、侮辱的な態度を取られても笑顔でいるしかないという状況になってしまっているのです。


3:「過ちを認めた」わけではない


そしてもう一つ重要なことがあり、なぜ朝鮮日報が最近になって「文政権の国産化失敗」を殊更記事にし始めたかというと、それにもしっかりと理由があります。


実際のところ、失敗というより「最初から文政権の国産化スケジュールは不可能」とわかりきっていたわけですが、先ほどの東亜日報の記事でもあるように、元々文政権に批判的だった朝鮮日報中央日報東亜日報などのメディアも当初は「部分的に国産化は成功した」というスタンスでした。


それは「世論がそう望んだ」からであり、また文政権の「国産化プロパガンダ」が国民から人気があったからです。
つまり、それが「ウリの利益」であったので、三大紙も否定的情報を無視して便乗していたのです。


しかし最近になり、文政権への不満が韓国人の間で大きくなってきたうえに、

文大統領と最大野党候補が正面衝突 選挙に影響か=韓国
聯合ニュース 2022.02.10
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20220210002200882

こちらの記事にもあるように、尹錫悦氏が「大統領に就任すれば前政権の「積弊(積み重なった弊害)」を捜査する」と発言、報復を恐れた文在寅大統領が激怒しこの発言に反応するという事態になっています。


韓国内では「文政権はレームダックに陥っていない」とは言われていますが、明らかに影響力が落ちてきており、与党系大統領候補の李在明氏からも批判され始めている事から、任期終了後に逮捕される可能性が徐々に高くなってきています。


要するに、与野党の大統領候補双方から文政権への「劣等性の指摘」が始まっているのです。

※独特の正しさの概念

彼らの正しさの概念は独特であり、根拠を必要としない。
また「この世には最初から一つの正しさが存在する」と考えられており、自分はその正しさを常に選択していると考える傾向にある。

そして正しさ同士がぶつかった場合には、(曲解でも捏造でもその件と全く関係なくともなんでもいいので)相手の劣等性を指摘する事でそれを自己の正しさの担保とする。

また相手の劣等性を指摘した時点で自身が指摘された問題は相手の問題にすり替わる。


【日韓問題】日韓で異なる「正しさ」の概念 前編 - ニコニコ動画
【日韓問題】日韓で異なる「正しさ」の概念 前編 - YouTube

関連記事
韓国社会では「記憶の改変」が起きているわけではない? - 日韓問題(初心者向け)


こうしたことから、朝鮮日報も「文政権の失策」としてこの件を扱いだしたという事がわかります。


このことから解るのは、彼らが「自分達の過ちを認めた」わけでも、「問題の原因を把握した」わけでもなく、単にこの問題が彼らの中で「国内の政争の延長」でしかなく、それ以上でも以下でもないという事です。


彼らは一見「問題を理解し話し合いができそう」と見えても、実際にはこちらが想定しているものとはまるで異なる反応をする場合があり、今回の件はその典型例という事です。


つまり今回詳記した事例からは、1:韓国による国産化計画は完全に失敗、2:国産化に失敗どころか対中依存度まで増加し更なる政治リスク化、3:韓国人達にとって全ては国内の政争の道具でしかない、という事がわかるわけです。


そして、次の韓国大統領はこのままいけば野党系の尹錫悦氏になる可能性が高いですが、こうした背景がある以上、韓国が「日本との問題を正確に理解する」可能性は極めて低い事がわかります。


また同時に、尹氏の反応を見て、今後日本国内で「日韓関係が改善する」かのような主張をする人々が多数出てくるでしょうが、今回書いた理由から「その可能性は極めて低い」という事もわかります。


重要なのは、韓国はどこまでいっても韓国的という事です。



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