日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】「韓国と同じ」と考える錯誤

さて、本日は動画でよく見かける「日本と韓国は同じ」「マスコミと韓国は同じ」等の意見について扱っていきます。。


本日の投稿動画
www.nicovideo.jp
youtu.be


関連動画
【日韓問題】韓国人は記憶の改変をしているわけではない? - ニコニコ動画
【日韓問題】韓国人は記憶の改変をしているわけではない? - YouTube


以下は動画のテキスト版です。

お品書き

・日本も同じ?

・マスコミも同じ?

・原因を考える

注意
・この動画は「マスコミ問題」を扱っています

・「マスコミ問題」であり右派・左派等の陣営論争は本題ではありません

・「特定の国との特別な関係」は問題の枝葉です、主問題は業界の体質です

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう。

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

・リクエストは原則受け付けていません

・引用ソースへのリンクが同時掲載のブロマガにあります

・毎週土曜日更新


レイム マリサ
ゆっくりしていってね


マリサ
さて、今回はマスコミ問題と言いたいところだが、厳密には日韓問題も深く関わっている事例について扱っていくぜ。


レイム
なんか最近特に、韓国関連では「日本も(韓国と)同じ」と、マスコミ関連では「マスコミも(韓国と)同じ」とコメントする人が多くて、ちょっと気になっていたのよね。


マリサ
そうなんだぜ。
以前も指摘したが、韓国関連の問題は前提として韓国独特の価値観が関わっていて、マスコミ問題の方はそれとは異なる問題が根底にあるからな、結果的に似ていても実態はまるで別物なんだぜ。


レイム
そうなのよね、というより、そういうのは客観的な判断の結果ではなくて、大抵は主観的な感情論に基いているだけだから、その考え方自体が問題の悪化に拍車をかける場合もあるし、あまり見過ごせる傾向ではないのよね。


マリサ
そうだぜ。
まあ要するに、韓国関連とマスコミ関連で「同じ」と主張している人は双方対極な考え方にあるけど、根本的な部分で同じ錯誤に陥っている可能性が高いって事だぜ。
そんなわけで本編へいくぜ。


日本も同じ?


マリサ
で、さっそくだがまず今回の動画を通して重要なこととして、この手の問題を比較するときに「似ている」部分のみを抽出して比較するのは大きな間違いなんだぜ。


レイム
そうね、以前から指摘しているように、人間は「党派性」によって考えが偏りがちになるから、似ている部分だけを見るとそれ以外の部分が見えにくくなったり見えなくなったりするのよね。


マリサ
そうだぜ。
だから重要なのは、「差異のある部分」つまり似ていなかったり違ったりする部分を見て、それでも「同じ」と客観的かつ具体的に説明できるかどうか、そこに注目することが重要になるんだぜ。


マリサ
というわけで、日韓の差異について具体的に言及すると

人生で最も価値があると思うものは? 先進17カ国で調査、韓国人だけが「物質的な幸せ」
朝鮮日報 2021/11/22
https://web.archive.org/web/20211122062214/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/11/22/2021112280063.html


米ピュー研究所調査、米日英では「家族」

世界17カ国の先進国を対象に、「人生で最も価値があると思うものは何か」と質問した結果、韓国人だけが「物質的な幸せ(material well-being)」を1位に挙げたことが分かった。

 米国の世論調査機関「ピュー研究所(ピュー・リサーチ・センター)」は今年、2回にわたって全世界17カ国の成人1万8850人を対象に電話・インターネットによるアンケート調査を実施し、その結果を18日(現地時間)に公表した。米国・英国・フランス・ドイツ・日本などを対象とした今回の調査で、ピュー研究所は「あなたが人生で最も価値があると思うものは何か」と質問した。回答は主観式で受け付けて、「物質的な幸せ」「健康」「家族」など19種類のカテゴリーに分類した。

 韓国人は「人生で最も価値があると思うもの」に「物質的な幸せ」(19%)を一番に挙げた。次いで「健康」(17%)、「家族」(16%)、「一般的な満足感」(12%)、「社会」と「自由」(各5%)の順だった。ほとんどの国でも「物質的な幸せ」は5位以内には入ったが、1位に選ばれたのは韓国だけだった。17カ国のうち、絶対多数の14カ国で「家族」が1位に選ばれたのとは対照的だ。

 アンケートに回答した韓国人1006人の62%が単数回答(複数の選択肢から1つだけ選んで回答)したのも、ほかの国々とは対照的だ。世界中の調査対象者のうち、単数回答をした回答者は34%だったが、韓国はほぼ2倍の割合で1位だった。ほかの国の人々は人生の価値を考える際にさまざまな要因を考慮した一方で、韓国人は1つのことだけを考慮したものと解釈できる。

 今回のピュー研究所の調査によると、世界17カ国の先進国の国民が「人生で最も価値があるもの」と考えているのは、「家族」(38%)、「職業」(25%)、「物質的な幸せ」(19%)の順だったという。「家族」を1位に挙げなかった国は韓国と台湾(3位)、スペイン(4位)の3カ国だった。台湾は「社会」(38%)、「物質的な幸せ」(19%)、「家族」(15%)の順、スペインは「健康」(48%)、「物質的な幸せ」(42%)、「職業」(40%)、「家族」(36%)の順だった。

 を人生で最も価値のあるものの1位に挙げた国は韓国だけだったが、英国とギリシャ(6位)を除くほかの15カ国でも「物質的な幸せ」は5位以内に入っていた。どの国の人でも、衣食住のような基本的な要素を重視し、良い物を食べることといった「物質的な幸せ」の価値を高く評価したものだ。ある韓国人女性は「(物質的な豊かさの)おかげで現在のように大変な時期でも大きな困難もなく快適に暮らせるのでは」と答え、スペイン人女性は「ちゃんとした家と職場があって、ビールを1杯飲みに行ける権利をすべて享受すべきだ。物質的な幸せとは、すなわち尊厳のある人生を送ることだ」と回答した。

 「人生で最も価値のあるものは『職業』だと思う」という回答は、韓国で特に低かった。17カ国のほとんどで「職業」は3位以内に入っていたが、韓国では7位(6%)だった。これは、「職業」を「家族」と並んで「最も価値のあるもの」の1位に選んだイタリアや、2位に選んだドイツ・フランス・スウェーデンギリシャ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドシンガポールなどと比べると、大きな差があった。

 東アジア圏では、友人や地域社会といった共同体を「人生で最も価値のあるもの」として評価しない傾向が明らかになった。米国・英国では「友人や共同体」が「人生で最も価値のあるもの」の2位になったが、日本・台湾(7位)、韓国(8位)など東アジア諸国で「友人や共同体」を挙げたのは回答者10人のうち1人以下に過ぎなかった。

ファン・ジユン記者


マリサ
たとえばこの朝鮮日報の2021年11月の記事では、アメリカのピューリサーチセンターが全世界17カ国の成人1万8850人を対象に電話・インターネットによるアンケート調査を実施した結果の報告で、「あなたが人生で最も価値があると思うものは何か」という質問をしているそうなんだぜ。


マリサ
それで、日本を含む殆どの国は、1番が「家族」で、その次が「職業」、その次が「物質的な幸せ」となっていたそうだけど、調査国中で韓国だけが「物質的な幸せ」を人生で最も価値があると答えたそうだぜ。


レイム
これって、過去動画でも説明した韓国が徹底した序列社会であるという事と関係していて、対等の概念が希薄で「約束」の概念の代わりに序列が発達した社会だから、自身の序列をわかりやすく外に向けて表現できるものが何よりも重視されているって事なのよね。


マリサ
序列が低いと韓国では自己の価値の証明すら困難になるからな。


レイム
韓国では他者とのかかわりが序列で決まるしね。


マリサ
そしてもちろんのことだが、このデータだけで結論を出すのも当然間違いだぜ。
次にこちらを見てくれ

韓国生徒、「協同学習」させたら学業達成度は低下
中央日報/中央日報日本語版2022.01.03 10:35
https://japanese.joins.com/JArticle/286255


学校で協同学習を強調するほど学業達成度が高まる他の国と異なり、韓国の生徒はかえって学業達成度が低下するという研究結果が出た。生徒間競争が激しく、協同授業の評価に対する否定的認識が高いためという指摘だ。

2日、韓国教育課程評価院は国際学習到達度調査(PISA)の主な上位圏国家である韓国、シンガポールエストニア、日本、フィンランドなど5カ国を比較・分析した研究報告書をまとめた。研究チームが2018年PISA生徒質問結果を分析した結果、「学校で協同学習など生徒間協同を強調する」という回答率は韓国が経済協力開発機構OECD)加盟国の平均より高かった。

だが、5カ国の学校内協同の雰囲気と学業達成の関係を分析した結果、韓国だけが協同の雰囲気が学業達成度を低下させることが明らかになった。

首都圏のある中学校教師は「協同授業は結局『ただ乗り』問題を誘発するが、上位圏生徒は貢献した努力に比べて評価されないと考えて学習動力を失い、下位圏生徒は参加しなくても済むと考えて学業達成が落ちる可能性がある」と指摘した。

評価院は行き過ぎた競争は緩和し、評価を充実にしてこの問題を解決する必要があると指摘した。


マリサ
こちらは2022年1月の中央日報の記事なんだが、韓国教育課程評価院という所が国際学習到達度調査(PISA)のデータの中から主な上位圏国家のシンガポールエストニア、日本、フィンランドと韓国を比較検証した結果が書かれているぜ。


マリサ
そのなかで、韓国以外の国では学校で共同学習をするほど全体の学業達成度が高まるが、韓国ではむしろ低下すると書かれていて、その原因を(韓国では)「協同授業は結局『ただ乗り』問題を誘発する」としていて、「上位圏生徒は貢献した努力に比べて評価されないと考えて学習動力を失い、下位圏生徒は参加しなくても済むと考えて学業達成が落ちる可能性がある」と書かれているな。


レイム
要するに韓国では、他者と協力して何かをすると「自分の努力が他者に盗まれる」と考える人と「自分が努力しなくても他人がやってくれる」と考える人が多いって事ね。
こういう状態を統率しているのも韓国では「序列」なのよね。


マリサ
また次の事例では

(社説余滴)韓国覆う窮屈さと不自由さ 箱田哲也
朝日新聞 2015年11月27日
https://web.archive.org/web/20151201125825/https://www.asahi.com/articles/DA3S12088183.html


数年前、ソウル在任中に、こんなことがあった。
 知人に頼まれた大学の講義で、ある学生が遠慮がちに質問してきた。「独島(竹島)問題をどう思いますか?」
 私は「この問題を考えるたび、自分は韓国人でなくて良かったと思う」と切り出し、こう続けた。
 「日本の学者には、あれは韓国の島だと堂々と主張する人もいるが、韓国の学者が日本のものだと言うと大変なことになる。そんな韓国の絶対的な『正しさ』の押しつけはどうも苦手です」
 講義後、この学生が真剣な面持ちで近づいてきた。領有権問題に言及せよ、というクレームかと身構えていたら、意外な言葉が返ってきた。
 「独島は韓国領土です。でもそれとは別に、異論を絶対に認めないこの社会は本当に息が詰まりそうです」。目に涙がにじんでいた。
 そんな昔話を思い出したのは、韓国検察当局が「帝国の慰安婦」を著した大学教授、朴裕河(パクユハ)さんを名誉毀損罪で在宅起訴したからだ。
 元慰安婦は日本軍と「同志的関係だった」などとした著書の表現について、検察は「客観的事実に反した虚偽を記し」、「学問の自由を逸脱した」と判断した。(以下略)」

そんなに難しく考えなくても、と思う。年末に日韓の協議で「解決」したというが、話し合われた内容から、そんなことだったのかという疑問が残っています。ただ、当事者の年齢などを考えると否定はできません。そして、何よりも植民地化した方に何倍もの責任があるはずです。


マリサ
朝日新聞の2015年11月の記事なんだが、このなかで記者の韓国在住の知人が「韓国の絶対的な『正しさ』の押しつけはどうも苦手です」と書かれていて、韓国人自身も「異論を絶対に認めないこの社会は本当に息が詰まりそうです」と答えていると書かれているぜ。


レイム
これは要するに以前から指摘している韓国独特の「正しさ」の概念に関連する内容よね。


マリサ
動画内で説明している事例を「日本でも同じ」とか「日本も韓国も同じ」とするのならば、こうした事例について「なぜ同じなのに差異が出るのか」を説明できないといけないって事だぜ。


レイム
これまでの日韓問題動画では、こうした様々な差異から「結果的に似たような現象であっても、日韓では根底にある原因が違う」としているのだしね。


マスコミも同じ?


マリサ
そして次はマスコミ問題の方で、「日本のマスコミは韓国化している」とか「(書く側も見る側も)ほとんどが韓国人だから」と主張している事例の場合だぜ。


レイム
この事例の場合には、「なぜ韓国と同じ表現にならないのか」が重要になるわね。


マリサ
そうだぜ。
まずはこれを見てくれ

強制連行 自由を奪われた強制性あった
朝日新聞 2014年8月5日
https://www.asahi.com/articles/ASG7M03C6G7LUTIL06B.html


〈疑問〉政府は、軍隊や警察などに人さらいのように連れていかれて無理やり慰安婦にさせられた、いわゆる「強制連行」を直接裏付ける資料はないと説明しています。強制連行はなかったのですか。

特集:慰安婦問題を考える

 慰安婦問題に注目が集まった1991~92年、朝日新聞朝鮮人慰安婦について、「強制連行された」と報じた。吉田清治氏の済州島での「慰安婦狩り」証言(「『済州島で連行』証言」で説明)を強制連行の事例として紹介したほか、宮沢喜一首相の訪韓直前の92年1月12日の社説「歴史から目をそむけまい」で「(慰安婦は)『挺身(ていしん)隊』の名で勧誘または強制連行され」たと表現した。

 当時は慰安婦関係の資料発掘が進んでおらず、専門家らも裏付けを欠いたままこの語を使っていた。秦郁彦氏も80年代半ば、朝鮮人慰安婦について「強制連行に近い形で徴集された」と記した=注①。

 もともと「朝鮮人強制連行」は、一般的に、日本の植民地だった朝鮮の人々を戦時中、その意思とは関係なく、政府計画に基づき、日本内地や軍占領地の炭鉱や鉱山などに労働者として動員したことを指していた=注②。60年代に実態を調べた在日朝鮮人の研究者が強制連行と呼び=注③=、メディアにも広がった経緯もあり、強制連行は使う人によって定義に幅がある。

 こうした中、慰安婦の強制連行の定義も、「官憲の職権を発動した『慰安婦狩り』ないし『ひとさらい』的連行」に限定する見解=注④=と、「軍または総督府が選定した業者が、略取、誘拐や人身売買により連行」した場合も含むという考え方=注⑤=が研究者の間で今も対立する状況が続いている。

 朝鮮半島でどのように慰安婦が集められたかという過程は、元慰安婦が名乗り出た91年以降、その証言を通して次第に明らかになっていく。

 93年2月、「韓国挺身隊問題対策協議会」は、元慰安婦約40人のうち「信憑性(しんぴょうせい)に自信が持てる」(鄭鎮星〈チョンジンソン〉)・挺身隊研究会会長)19人の聞き取りを編んだ証言集を刊行。「軍人や軍属らによる暴力」があったと語ったのは4人で、多くは民間業者が甘い言葉で誘ったり、だまして連れて行ったりする誘拐との内容だった。

 慰安婦たちは、徴集の形にかかわらず、戦場で軍隊のために自由を奪われて性行為を強いられ、暴力や爆撃におびえ性病や不妊などの後遺症に苦しんだ経験を語っていた。

 93年8月に発表された宮沢政権の河野洋平官房長官談話(河野談話)は、「慰安所の生活は強制的な状況で痛ましいものだった」「募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた」と認めた。関係省庁や米国立公文書館などで日本政府が行った調査では、朝鮮半島では軍の意思で組織的に有形力の行使が行われるといった「狭い意味の強制連行」は確認されなかったといい、談話は「強制連行」ではなく、戦場の慰安所で自由意思を奪われた「強制」性を問題とした。

 談話発表に先立つ7月には、ソウルの太平洋戦争犠牲者遺族会事務所で、日本政府が元慰安婦たちに聞き取りをした。今年6月に発表された河野談話作成過程の検証チーム報告は、聞き取りの目的について「元慰安婦に寄り添い、気持ちを深く理解する」とし、裏付け調査などを行わなかったことを指摘した。

 河野談話の発表を受け、朝日新聞は翌日の朝刊1面で「慰安婦『強制』認め謝罪 『総じて意に反した』」の見出しで記事を報じた。読売、毎日、産経の各紙は、河野談話は「強制連行」を認めたと報じたが、朝日新聞は「強制連行」を使わなかった。

 官房長官への取材を担当していた政治部記者(51)は、専門家の間でも解釈が分かれていることなどから「強制連行」とせず単に「強制」という言葉を使ったのだと思う、と振り返る。「談話や会見、それまでの取材から読み取れたのは、本人の意思に反する広い意味での強制連行を認めたということだった。しかし、強制連行という語を使うと読者の誤解を招くと考え、慎重な表現ぶりになった」

 93年以降、朝日新聞は強制連行という言葉をなるべく使わないようにしてきた。

 97年春に中学教科書に慰安婦の記述が登場するのを機に、朝日新聞は同年3月31日朝刊でこの問題を特集した。

 日本の植民地下で、人々が大日本帝国の「臣民」とされた朝鮮や台湾では、軍による強制連行を直接示す公的文書は見つかっていない。貧困や家父長制を背景に売春業者が横行し、軍が直接介入しなくても、就労詐欺や人身売買などの方法で多くの女性を集められたという。一方、インドネシアや中国など日本軍の占領下にあった地域では、兵士が現地の女性を無理やり連行し、慰安婦にしたことを示す供述が、連合軍の戦犯裁判などの資料に記されている。インドネシアでは現地のオランダ人も慰安婦にされた。

 97年の特集では「本人の意思に反して慰安所にとどまることを物理的に強いられたりした場合は強制があったといえる」と結論づけた。

 河野談話が発表されて以降、現在の安倍内閣も含めて歴代の政権は談話を引き継いでいる。一方、日本軍などが慰安婦を直接連行したことを示す日本政府の公文書が見つかっていないことを根拠に、「強制連行はなかった」として、国の責任が全くなかったかのような主張を一部の政治家や識者が繰り返してきた。

 朝鮮など各地で慰安婦がどのように集められたかについては、今後も研究を続ける必要がある。だが、問題の本質は、軍の関与がなければ成立しなかった慰安所で女性が自由を奪われ、尊厳が傷つけられたことにある。

 これまで慰安婦問題を報じてきた朝日新聞の問題意識は、今も変わっていない。
読者のみなさまへ

 日本の植民地だった朝鮮や台湾では、軍の意向を受けた業者が「良い仕事がある」などとだまして多くの女性を集めることができ、軍などが組織的に人さらいのように連行した資料は見つかっていません。一方、インドネシアなど日本軍の占領下にあった地域では、軍が現地の女性を無理やり連行したことを示す資料が確認されています。共通するのは、女性たちが本人の意に反して慰安婦にされる強制性があったことです。

     ◇

 注① 「従軍慰安婦(正続)」陸軍史研究会編「日本陸軍の本 総解説」(自由国民社、1985年)

 注② 外村大「朝鮮人強制連行」(岩波新書、2012年)

 注③ 朴慶植朝鮮人強制連行の記録」(未来社、1965年)

 注④ 秦郁彦「『慰安婦狩り』証言 検証・第三弾 ドイツの従軍慰安婦問題」「諸君!」1992年9月号

 注⑤ 吉見義明「『河野談話』をどう考えるか――その意義と問題点」「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター編「『慰安婦』バッシングを越えて」(大月書店、2013年)


マリサ
2014年の朝日新聞によるいわゆる慰安婦問題の「吉田証言撤回問題」に関連した記事なのだが、そのなかで、慰安婦の「官憲の職権を発動した『慰安婦狩り』ないし『ひとさらい』的連行」を(曖昧に)否定し、「軍または総督府が選定した業者が、略取、誘拐や人身売買により連行」した場合も含む」とこれも主語を曖昧にして定義付けているぜ。


マリサ
そして「問題の本質は、軍の関与がなければ成立しなかった慰安所で女性が自由を奪われ、尊厳が傷つけられたことにある」と書かれているな。


レイム
要するに、最初の定義を証明する客観的証拠は一切確認されていないから、その辺りを曖昧にしてはぐらかしているわけね。


マリサ
そうだぜ。
そしてこの件に関して毎日新聞

社説:慰安婦報道 国際社会に通じる論で
毎日新聞 2014年08月07日 02時32分
https://web.archive.org/web/20140807003702/http://mainichi.jp/opinion/news/20140807k0000m070168000c.html


 朝日新聞慰安婦問題に関する過去の自社報道を検証し、一部に誤りがあったと認めた。慰安婦問題は歴史認識を巡って鋭く対立する日韓関係の最大の懸案だ。不確かで行き過ぎた報道がこの問題を冷静に議論する場を奪ってはならない。

 朝日新聞は1980年代から90年代初めにかけ、朝鮮半島出身の女性を強制連行して慰安婦にしたという故吉田清治氏の証言を16回掲載し、慰安婦問題を追及した。今回、朝日新聞は証言を虚偽だったと認めて取り消したが、同氏の「慰安婦狩り」証言などに基づく朝日新聞のキャンペーンは、日本国内で激しい論争を巻き起こす契機になった。

 慰安婦問題とはそもそも、戦時下において女性の尊厳が踏みにじられたという、普遍的な人権問題だ。国際社会に通じる感覚と視点で議論していくことが求められる。

 にもかかわらず、朝日新聞が吉田証言を前提にした報道を続けたことで、国内論議慰安婦の強制連行の有無にばかり焦点があてられた。その結果、女性の人権という問題の本質がゆがめられたのは残念だ。もっと早く訂正すべきだった。

 朝日新聞は、他紙も吉田氏のことを記事にしたとしている。毎日新聞(東京本社発行版)は92年8月12日と13日、吉田氏がソウルに行って謝罪したという事実を短く伝えたが、吉田証言には信ぴょう性に疑義があるとの見方が専門家の間で強まり、それ以降は報じていない。

 毎日新聞慰安婦問題について、法的には国家間で決着済みとする政府の立場を踏まえつつ、これを人権問題として考え、医療や社会福祉などの面で救済措置を講じることができないかと提案してきた。

 河野談話に基づき95年に設置された「女性のためのアジア平和国民基金」が、首相の「おわびと反省の手紙」を添えて韓国、台湾、フィリピンなどの元慰安婦に1人あたり200万円の「償い金」を渡すことにしたのは、当時の日本としてできる最大限の措置だったといえる。

 しかし、韓国側はこれをいったん評価しながら、その後、あくまで国家賠償を求めるとして受け取りを拒否した。これが慰安婦問題がこじれて今日に至った大きな原因である。

 もつれた糸を解きほぐすには、双方が知恵を出すしかない。

 ただ、「旧日本軍の関与」という言葉で政治決着させた河野談話を安倍政権が引き継ぐと世界に約束した以上、広義の強制性か狭義の強制性か、といった国内論議に改めて時間を費やすのでは、国益を損ねる。戦時下の女性の尊厳というグローバルな問題と捉え、日本の取り組みを再構築していくべきだろう。


マリサ
慰安婦の定義を「慰安婦問題とはそもそも、戦時下において女性の尊厳が踏みにじられたという、普遍的な人権問題だ」「朝日新聞が吉田証言を前提にした報道を続けたことで、国内論議慰安婦の強制連行の有無にばかり焦点があてられた。その結果、女性の人権という問題の本質がゆがめられたのは残念だ」と書いているぜ。


マリサ
でも韓国政府は次の2014年9月の記者会見で

慰安婦問題で日本記者に反論 韓国「強制性の証拠は無数」
聯合ニュース 2014.09.02
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20140902002800882


【ソウル聯合ニュース朝日新聞慰安婦報道の一部を取り消したことを受け、日本の右翼勢力などが旧日本軍の強制性を否定する動きを強めるなか、韓国外交部の2日の定例会見で一部日本メディアが強制動員の証拠を求めた。日本メディアの質問に対し、魯光鎰(ノ・グァンイル)報道官は韓国政府の立場を強く主張し、論争が起きた。

 読売新聞の記者は「朝日新聞済州島で女性を慰安婦として強制連行したという吉田清治氏の証言を虚偽と認め、記事を取り消した」として、「慰安婦が強制連行されたという説を裏付ける主な根拠がなくなったわけだが、韓国政府は日本軍が組織的に強制連行したと主張するのか」と質問。これに対し、魯報道官は「軍の強制性を立証しているものは無数にある」と強調し、「最も明白なのは被害者の肉声による証言」と述べた。

 また、毎日新聞の記者が「読売の記者は強制連行、狩りのように連れ去られたこと(があったかどうか)について質問したもの」として、再び韓国政府の見解を聞いた。魯報道官は「強制性という言葉の意味は皆さんが常識的に知っているもの」と答えた。その上で、「そういう明白な証言を聞いたのに、なぜ顔をそむけようとするのか。証言もあり、証拠もあり、世界中が知っている。万人が知っていることは証明する必要がない」と反論した。

 「証拠」を求める質問が再度出ると、「最近、中国で戦犯の供述書を公開している。その内容にも詳細に記録されている」と話した。

 一方、韓国旅客船セウォル号沈没事故当日の朴槿恵(パク・クネ)大統領の動静に関する疑惑を報じ、朴大統領の名誉を毀損(きそん)したとして市民団体から告発された産経新聞の加藤達也ソウル支局長を検察当局が事情聴取したことについては、「司法当局が捜査を進めているので、結果を見守る必要がある」と述べた。

 国連総会に合わせた尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官と李洙ヨン(リ・スヨン北朝鮮外相の会談を検討しているとの報道に関しては、「事実無根」とした。


マリサ
この一連の流れをうけて読売の記者から「慰安婦が強制連行されたという説を裏付ける主な根拠がなくなったわけだが、韓国政府は日本軍が組織的に強制連行したと主張するのか」という質問に対して、「軍の強制性を立証しているものは無数にある」「最も明白なのは被害者の肉声による証言」と答えているぜ。


マリサ
そしてさらに、毎日新聞の記者から「読売の記者は強制連行、狩りのように連れ去られたこと(があったかどうか)について質問したもの」と確認の質問を受けると、「そういう明白な証言を聞いたのに、なぜ顔をそむけようとするのか。証言もあり、証拠もあり、世界中が知っている。万人が知っていることは証明する必要がない」と答えているぜ。


レイム
つまり、朝日新聞毎日新聞は「軍や国の命令で軍人や官憲が直接的に行った拉致や動員」は存在しないが、そこが問題ではないと定義付けていて、韓国政府は慰安婦問題の定義を「軍や国の命令による拉致や動員」と定義付けているというわけね。


マリサ
そうなるぜ。
そしてこうした差異が出るのは、韓国においては正しさとは「その時の感情的利益」の事であり、根拠や一貫性は重視されていないからこその答えだが、朝日や毎日は『彼らなりに』一応根拠や一貫性を気にしているから、問題の論点を反らそうと必死なわけだ。


レイム
つまり、もしこうしたメディアが「韓国系ばかり」「韓国的価値観に染まっている」「読者も韓国系ばかり」であるのなら、こんな論点のすり替えやごまかしは必要ないし、その必要性すら考えないって事ね。
現に韓国側は堂々と「そう定義付け」して隠そうとすらしていないしね。


マリサ
もちろん、これに関してもあくまでうp主の考え方だから、異論があってもいいわけだが、当然のことだがそれならば「差異があっても同じと説明できる」客観的根拠が必要になるって事だぜ。


原因を考える


レイム
それで、過去動画の「韓国人は記憶の改変をしているわけではない?」でも説明したように、韓国の価値観の根底には儒教朱子学における「理気二元論」の考え方があって、これが深く影響を与えているのよね。


レイム
理気二元論では、「この世の中には最初から普遍的な正しさが存在する」という考え方があって、韓国ではこの「正しさ」と「その時の感情的利益」がイコールの関係にあるうえに、約束の概念が発達せず、日本における約束の役割を「序列」が行っているから日本と異なる反応になると、この動画シリーズでは説明しているわ。


レイム
なのでどちらかというと理屈ではなく宗教的な思想に近いわ。宗教における「神様の言っている事」に理屈を持ち込む余地などないように、理気二元論における「正しさ」に理屈の入り込む余地はないのよ。


マリサ
それに対して、マスコミの反応は何かというと、どちらかといえばスターリン毛沢東ポル・ポトに近いんだぜ。


f:id:oogchib:20220212235647j:plain
f:id:oogchib:20220212235655j:plain
f:id:oogchib:20220212235705j:plain


レイム
というと?


マリサ
この3者が行った大粛清というのは、突き詰めると自己の利益やイデオロギーが倫理観を上回った状態とも表現できて、自分達の利益やイデオロギーを正当化するために、「異なる相手」を徹底的に排除するという挙動が根底にあるぜ。


マリサ
なので「理屈」自体はあるんだぜ。
ただそれが現実と乖離しても理屈を優先し、理屈に都合の悪い相手を粛清することで成り立たせようとしたわけだ。


レイム
ああ、そういう事ね。
たしかに、これまで扱ってきたマスコミ問題においても、実態がどうかは別として理屈自体はあるのよね。



マリサ
そうなんだぜ。
韓国の場合には、「自分は正しい」という前提の後付けとして理屈が存在するから、ゴールポストが常に動き続けるけど、マスコミの場合にはゴールポストの位置は不動だけど、ゴール自体が無視されたりするわけだ。


レイム
まあ、根拠の意味を理解していれば、自身に不利な状況は下手に反応するより無視したり曖昧にしておいたりするほうが「無難」だものね。


マリサ
そうなんだぜ。
そして韓国の場合には、根拠を重視していないからこそ、客観的に不利な状況でも表面的に取り繕おうとして、とにかくなんにでも反応するわけだ。
竹島問題とか典型的だよな。


レイム
でもこれは「事情を知らない人」には効果があるから、一概に失策とも言えないのよね。
つまり韓国とマスコミの最大の違いは、都合の悪い事が起きてもごり押すか、それとも「無かったこと」にするかの違いという事ね。


マリサ
そしてこの「都合の悪い事はなかったことにする」の最終形態が文字通りの「大粛清」というわけだ。
マスコミにはただ単にそこまでの権力がないというだけなんだぜ。


マリサ
ただ注意しないといけないのは、様々な理由から「個別の事例」では日本のマスコミでも韓国的な反応をする人はいるし、韓国人でも日本のマスコミ的な反応をする人はいるって事だぜ。
これはあくまで「全体の傾向の話」だからな。


レイム
韓国に帰化した保坂祐二氏みたいに、価値観が完全に韓国化した事例もあるし、日本に帰化した呉善花(オ・ソンファ)さんみたいに、韓国人だけど韓国的価値観から日本的価値観にシフトした人もいるわけだしね。

今回のまとめ

・日本と韓国は、社会学的な調査等で明確な差異がある
・マスコミと韓国の大きな違いは「根拠」の扱い方
・マスコミは都合の悪い事を無視し、韓国はごり押す


マリサ
結局な「同じ」という主張は単なる願望でしかないんだぜ。


レイム
たとえば日韓問題の場合ならば、「同じ」とすることで「どっちもどっち論」に持っていき、問題を希釈して論点のすり替えをしやすくするという意図があるのよね。


マリサ
そしてマスコミ問題の事例ならば、「日本人に落ち度はない」とするために、「そんな事をしているのは韓国人だからだ」と、原因を全て外に持っていこうとする意図があるんだぜ。


レイム
結局のところ、そういうのは客観的根拠に基付いているのではなく、ましてや問題を解決しようとする意図があるわけでもなく、単に「自分達の党派」に有利な状況を作りたいという、きわめて感情的な動機でしかないのよ。


マリサ
そういう事だぜ。
今回説明した事例みたいに、どちらの事例でも「同じ」としてしまうと矛盾が発生して上手く状況を説明できなくなる場合がかなりあるんだぜ。


レイム
もちろん、それでも「うp主は間違っている、同じだ」とするならそれはそれでもいいけど、少なくとも今回紹介したような事例を「矛盾なく」同一化できる客観的・具体的な説明が必須になるわ。


マリサ
そう、別に異論を門前払いするつもりはないが、そう主張するならそれで納得できるだけの論証をしてほしいって事だぜ。


レイム
「言うだけ」なら簡単だけど、それを「客観的・具体的」に説明できないなら、それは何も言っていないのと同じなのよね。


マリサ
今回は、あくまでうp主が「矛盾なく状況を説明できるのはこれだ」という結論を出しているだけに過ぎないが、異論を出すなら相応の内容を提示してほしいって事だな。
そんなわけで今回の本編はここで終わるぜ。


レイム マリサ
ご視聴ありがとうございました。


大口
おつかれ~


大口
今回も長くなりすぎたのでおまけはないよ。


レイム マリサ 大口
またらいしゅ~


お知らせ。
転載について
・個人の利用であれば、一般的に「引用」とされる範囲での転載は自由にしてもらってかまいません、報告も必要ありません。
・企業・団体等が「転載」する場合は私の方へ事前連絡いただき、許可を取ってから行ってください。
イデオロギー色の強い団体等に関しては、理由の如何に関わらず「転載は原則禁止」とさせていただきます。

もしよかったらクリックをお願いします。
blog.with2.net

以下は当ブロマガのお勧め記事です、もしよかったらこちらもどうぞ。

oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp
oogchib.hateblo.jp


動画版マイリスト



番外編マイリスト