日韓問題(初心者向け)

日韓問題について、初心者でもわかりやすい解説と、日韓問題とマスコミ問題の動画のテキスト版を投稿しています。

【ゆっくり解説】吸血蛾 カリプトラ

さて、本日は変な生き物動画第11弾、ロシアの吸血蛾です。


本日の投稿動画
www.nicovideo.jp

youtu.be


以下は動画のテキスト版





レイム マリサ 大口
ゆっくりしていってね


大口
さて、お待たせしました変な生き物動画第11回、今回は吸血蛾のカリプトラ サリクトリ(和名ウスエグリバ)について扱っていきます。


大口
そして今回の変な生き物動画に関してなのですが、一つ注意点があります。


大口
今回扱うのは「蛾」です。
更にはタイトルにもあるように、人を含む哺乳類に対して吸血を行う事が確認されている種です。


大口
ですので、苦手な方はここでブラウザバックをすることをお勧めします。
それでもオッケーという方のみ引き続き動画をご視聴ください。
それと、今回も多数の記事を引用しますが、こちらでは文章の引用はせず、同時掲載にブログの方にリンクと引用を貼っておくので、興味のある方はそちらをどうぞ。


大口
それでは始めて行きます。


レイム
というか、ちょっとうp主に聞きたいのだけど「吸血蛾」で検索すると「横溝正史推理小説金田一耕助シリーズ」の一つ」とか出てくるのだけど?


マリサ
おい、まさかとうとう現実とフィクションの区別もつかなくなったか?


大口
ち、ちがうよ!
確かにそういう小説があるけど、今回紹介するのは正真正銘、本当に蚊みたいに哺乳類の血を吸う「蛾」だよ。


レイム
想像しただけで相当気持ち悪いんだけど、そんなの本当にいるの?


大口
いるよ、こちらの2008年のナショジオの記事によると、

発見された吸血の蛾—進化論
ナショナルジオグラフィック 2008年10月28日
https://www.nationalgeographic.com/animals/article/vampire-moth-discovered-evolution-at-work

これまで知られていなかった吸血の蛾の個体群がシベリアで発見され、純粋に果物を食べる種から進化した可能性があります

これまで知られていなかった吸血の蛾の個体群がシベリアで発見されました。そして、ハロウィーンのホラー映画にふさわしいひねりの中で、昆虫学者は、吸血が純粋に果物を食べる種から進化したかもしれないと言います。

翼のパターンのわずかな違いだけが、ロシアの個体群を、果物だけを食べることが知られている中央および南ヨーロッパで広く分布している蛾の種であるウスエグリバと区別しています。

この夏、ロシアの蛾が実験的に人間の手を差し出されたとき、昆虫は皮膚の下にフックとバーブで裏打ちされた舌を掘削し、血を吸いました。

フロリダ大学ゲインズビル校の昆虫学者ジェニファー・ザスペル氏は、この発見は、蛾の個体群が他のC.thalictriの個体群から「進化の途上」にある可能性があることを示唆していると述べた。これは、ザスペルと彼女のチームが発見した吸血の蛾の2番目の個体群です。彼らは2006年にロシアで最初のものを発見しました。

来年1月、彼女はロシアの集団のDNAを他の集団や他の種のDNAと比較して、疑惑を確認します。

「地理に基づいて、行動に基づいて、そして私たちが翼のパターンで見た表現型の変化に基づいて、これは何か違う、何か新しいものを表していると推測することができます」とZaspelは言いました。

「しかし、その集団の個人間、および他の集団の個人間の遺伝的差異を知らずに、このグループがどのように異なるかを言うことは本当に難しいです。」

(Zaspelの研究は、ナショナルジオグラフィック協会の研究および探査委員会からの助成金によって部分的に資金提供されています。ナショナルジオグラフィックは、ナショナルジオグラフィックニュースを所有しています。)
吸血

Zaspelが実際に果物を食べる蛾の進化する採血行動を捕らえたことが判明した場合、それはいくつかの蛾がどのように血の味を発達させるかについての手がかりを提供する可能性があります。

一部の研究者は、昆虫や動物の採血は、涙、糞、膿で満たされた傷などの行動から進化したと仮定していると彼女は述べた。

「私たちは、ネクターの摂食とフルーツジュースの舐めまたはラッピングから、果物のさまざまな種類のピアス行動への進行を見て、最終的にこの皮膚のピアスと血液の摂食に至ります」と彼女は言いました。

サンマルコスのテキサス州立大学で蝶の進化を研究している生物学者のクリス・ニースは、果物を刺すのに必要な鉤と棘が並ぶ舌を備えている蝶と蛾の種はほとんどないと述べた。

「そもそも果物を突き刺す段階は、形態学的な意味で、この場合は採血へのさらなる移行のための段階を設定します」と彼は言いました。

ニースは、ザスペルのような遺伝子研究は、特定の行動がどのように進化するかについてのアイデアをテストする唯一の方法であると付け加えました。
性的な贈り物?

次の質問は、なぜ、このロシアの人口れるC. thalictriは血液摂食行動を進化させてきたように見え、Zaspelは語りました。

オスの蛾だけが採血を示し、蝶や他の蛾のいくつかの種のように、ロシアの蛾は交尾中にメスに塩を渡すためにそれを行う可能性を高めていると彼女は述べた。

「それが男性の寿命を延ばすという証拠はありません、またはそのようなものはありません」と彼女は言いました。「それで、それはおそらく女性に行くのではないかと思います。」

彼女によると、性的な贈り物は、葉が豊富でナトリウムが不足している餌を食べる若い幼虫に栄養を与えるでしょう。

塩が環境内で制限されている場合、性的贈り物の理論は「理にかなっている」とニースは付け加えた。


大口
この蛾はロシアで2006年に発見された「Calyptra thalictri(カリプトラ サリクトリ)」という蛾で、日本ではウスエグリバと呼ばれていて、北海道から沖縄まで広く分布しているありふれた蛾だね。


レイム
ちょっと待って、それって日本に吸血する蛾がいるって事?


マリサ
おいまて、そんな話聞いたことないぞ。


大口
まあまあ。
記事によると、今回発見された吸血蛾は通常のウスエグリバとは羽の模様に少しだけ違いがあり、どうやらウスエグリバから「進化の途上」にある種らしいんだよ。


レイム
つまり、日本にも普通に見かけられる種が、ロシアで血を吸うようになったって事?


大口
そうなるね。
ちなみに、ウスエグリバは大人の親指の第一関節くらいの大きさの小さな蛾で、羽を閉じると葉っぱそっくりになって擬態する種だね。
日本では都市部でもたまに夜中自販機に集まっていたりするよ。


大口
あと、この蛾の大人は元々果物に口吻を突き刺して汁を吸う種で、なので日本では農業害虫に指定されることもあるようだね。


マリサ
ちょっとまて、なんで果物の汁を吸う蛾が血を吸うんだよ。


大口
あくまでまだ仮説のようだけど、この蛾の幼虫がナトリウム不足の葉を食べる場合に、そのナトリウム不足を補うため、オスが動物の血を吸ってメスに与え、それで産卵することでナトリウム不足の葉でも育つよう進化したのではないかと書かれているね。


レイム
え?この蛾ってオスが吸血するの?


大口
そうなんだよ。
蚊とかだと一般的にメスが産卵のための吸血をすることが知られているけど、ウスエグリバの場合にはオスが吸血してメスに与えるというちょっと遠回りな方式みたいだね。


マリサ
という事は、メスは普通に果物の汁を吸っているって事か?


大口
というより、産卵目的以外では吸血しないみたいだから、この辺りは蚊とかと同じだね。


レイム
でもなんでロシアのウスエグリバだけ吸血するようになったの?
幼虫のナトリウム不足が原因なら、その辺りに住んでいる事自体が不自然だし。


大口
それなんだけど、次の記事によると

スウェーデンで吸血の蛾が現れる
THE LOCAL 2008年7月29日
https://www.thelocal.se/20080729/13338/

アジアと南ヨーロッパに棲息する吸血性の吸血性の吸血鬼の蛾(calyptra thalictri)が、この夏初めてスウェーデンで発見されました。

スカンジナビアの気候は、カルペの吸血鬼の蛾には寒すぎて過酷であると考えられていましたが、近年フィンランドで、そして現在はスウェーデン中部で定期的に目撃されていることから、この昆虫は北ヨーロッパの動植物の中で家に帰ってきていることがわかります。

ストックホルムの北にあるSkutskärの近くで、この夏、吸血性の小さな蛾が定期的に報告されています。

「かなりの人口がいるようです。ダール川周辺は、これらの種類の種を引き付けることで知られています」と、昆虫研究者のJan-OlofBjörklundはSverigesRadioの自然プログラムであるNaturmorgonに語りました。

カルペまたは吸血鬼の蛾は枯れた葉のように見え、血を吸うために使用される長い鼻を持っています。

血が好きであるにもかかわらず、蛾は危険をもたらすとは考えられていません。

蛾が2000年に最初に現れたフィンランドの専門家によると、それが人間の血を吸うことはめったにありません。


フィンランドで吸血鬼の蛾が現れる
the gusrdian Monday 4 June 2007
https://www.theguardian.com/science/2007/jun/04/internationalnews.sciencenews

アジアと南ヨーロッパに自生する吸血の蛾は、気候変動の結果としてフィンランドでますます頻繁に発見されています、それは今日主張されました。

カルペの蛾は、2000年に北欧で最初に目撃されて以来、100回以上発見されています。フィンランドの自然誌、Suomen Luonto http://www.suomenluonto.fi/は、6月版で報告しています。

ロイター通信によると、フィンランドの天候は以前は寒すぎて歓迎されないため、人間の皮膚に穴を開けて血液を摂ることができるウスエグリバをサポートすることはできませんでした。

ジャーナルは、蛾が人間の血を吸っているのを示す最初の写真であると述べたことを発表しました。

ロンドン動物学会のマット・ロバートソン氏は、ロンドン動物園のバタフライハウスのシニアキーパーであり、蛾はアジア、ウラル、南ヨーロッパに自生していると語った。

「それ(より北の生息地への移動)はハエとガの間で継続的な傾向であり、それが血を吸い始めたら興味深い」と彼は言った。 「果物から始めて、最終的には皮膚を突き刺すことができるようになるのは、一般的な進化の傾向です。」


大口
近年温暖化の影響でウスエグリバの北上が始まっていて、どうやらフィンランドスウェーデンでも発見されるようになってきているようで、おそらくだけど温かくなって南ヨーロッパから北上したけど、ロシアの植物がナトリウム不足で幼虫に適していなくて、土地に適応するために吸血するようになったんじゃないかな。


マリサ
ああ、なるほど。
元々いなかった土地に気候の変化で進出した結果って事か。
でもさ、植物の汁を吸っていた種がいきなり動物の血を吸うようになんてなるものなのか?
温暖化なんてせいぜいここ30から40年くらいの話だろ?


大口
それが面白くてね。
さっきのガーディアンの記事でインタビューに答えているロンドン動物学会のマット・ロバートソンさんによると「果物から始めて、最終的には皮膚を突き刺すことができるようになるのは、一般的な進化の傾向です。」 と言っているんだよ。


レイム
え?果物の汁を吸う昆虫はどれも吸血に進化する可能性があるって事?


大口
あくまで「傾向として」ね。
実際、吸血ではないんだけど

眠っている鳥の涙を飲む蛾を発見、世界で3例目
ナショナルジオグラフィック 2018.10.01 
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/100100424/?P=1

わざわざ鳥の目から水分を補給するのはなぜか?

 ブラジル、アマゾンのジャングルで、眠っている鳥の涙を飲む「ガ」が見つかった。同国では初めての報告で、世界的に見ても、これが3例目だ。

 ガやほかの動物の涙を飲む姿は、これまでにもたびたび目撃されてきた。これは、必須栄養素である塩分を得るためだと考えられている。塩分は植物の蜜には含まれておらず、他の場所では見つけるのが難しいからだ。(参考記事:「ワニの涙をすするチョウとハチ」)

 鳥の涙も、同じ理由で狙われたのかもしれない。しかし、今回目撃された地域では、近くの川が毎年はんらんし、多くの塩分が土壌から水に溶け出している。つまり、塩分は簡単に手に入る。このため、9月17日付けで学術誌「エコロジー」にこの発見を発表した、ブラジル、マナウスにある国立アマゾン研究所の生物学者レアンドロ・モラエス氏は困惑している。

「こうした環境にありながら、なぜこれらのガは鳥の涙を飲んで塩分を補給しているのか、非常に興味深い問題です」と同氏は話す。
めずらしい光景

 モラエス氏は、夜中に両生類や爬虫類を探している時に、鳥の涙を飲むガを発見した。アマゾン、ソリモンエス川沿いの森の中で、ヤガ科に属するガ、Gorgone macareaが、クロアゴアリドリの首にとまっているのを見つけたのだ。眠っている鳥に出くわすことさえ珍しいと同氏は言う。

「しかし、一番驚いたのは、ガが鳥の目の中に口吻を差し込んでいることに気づいた時でした」

 ガは、口の一部である長い管状の口吻を、ストローのように使って液体を吸う。以前マダガスカルで発見された、鳥の涙を飲む別のガの口吻には、涙を飲む際に体を固定するのに役立つと思われる突起があるが、これがアマゾンで見つかったガの口吻にもあるかどうかは、まだわかっていない。しかし、口吻は十分に長く、鳥が目を覚まさないよう、かなり離れた所からでも涙を飲める。(参考記事:「授粉にまつわる植物と動物の驚異の生態」)

 通常は、ガがこの「ストロー」を使って動物から何かを吸うことはない。涙を飲むガが新たに発見された地域の熱帯雨林では、チョウやガが川のはんらんで浸水した土壌の近くに集まり、口吻を使って塩分を含んだ水をすする。

 しかし、水が引くと、塩分を含んだ水も他の場所へ流れてしまい、昆虫は塩分補給に困ってしまう。「ある時期にある地域で塩分の供給源が不足することにより、ガは鳥の涙から塩分を得ようとするのかもしれません」とモラエス氏は話す。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/100100424/?P=2

 あるいは、ガは別の種類の栄養を求めているのかもしれない。タンパク質だ。通常、ガは植物の蜜からタンパク質を摂取しているが、涙にはアルブミングロブリンという2種類のタンパク質が含まれているため、これを吸うことで、サプリメントのように栄養を補っている可能性がある。タンパク質の摂取量が増えると、より長く飛べるようになり、繁殖能力が向上し、寿命が延びると考えられる。

脊椎動物の体液は、主要な代替タンパク質源です」と同氏は言う。たとえば吸血ガは、動物や人間の血をえさとする。
涙を飲まれた鳥に危険はないのか?

 ガが涙を飲む目的が何であれ、涙を飲まれた鳥に影響があるのかどうかは、解明する必要がある。ガは鳥の睡眠中を狙っており、鳥が不快感を示さないことから、涙を飲まれても気にしていないと考えられる。

「通常、眠っている鳥は、危険を感じるとすぐに目を覚まして逃げ出します」とモラエス氏。

しかし、涙を飲む行為自体が、鳥に危険をもたらす可能性はある。涙を飲むガは、ウシやスイギュウなどの家畜の目をつつく際に、目の病気を媒介している疑いがある。(参考記事:「目から寄生虫が次々と、14匹を摘出、初の感染例」)

 涙を飲む昆虫は、ガだけではない。昨年、スリランカで涙を飲むハリナシミツバチを初めて報告した米カンザス大学のマイケル・エンゲル氏によると、さまざまな昆虫が涙を飲む、新たな報告例が増えているという。

 しかしながら、世界最大の熱帯雨林で、約1300種の鳥や推定250万種にも及ぶ昆虫など、信じられないほど多様な動物が生息するアマゾンのジャングルでの目撃報告は、めったにない。

 涙を飲む行動のほとんどが、アフリカ、アジア、マダガスカルの熱帯地域で目撃されている。「涙を飲む行動は多様であると考えるべきですが、今はまだほとんど知られていません。今回の発見により、その興味深い行動の生物地理学的な範囲が広がりました」とエンゲル氏は話す。

 モラエス氏はアマゾンでのフィールドワークを続け、自分の周囲を注意深く観察するつもりだ。「今回の報告は、アマゾンに生息する2種の動物が関わっている一例に過ぎませんが、このおかげで、他にも何千もの未知の生態学的な関係が存在することに、思いをはせるようになりました」


大口
2018年の記事なのだけど、これによるとブラジルのアマゾンでウルエグリバと同種のヤガ科に属しているゴルゴーネマカレアって蛾が、眠っているクロアゴアリドリの瞼に口吻を刺し入れて、涙を吸っているところが発見されたそうなんだよ。


レイム
そういえば、涙と血って成分的にかなり近いんだっけ?
というかこれも、かなりゾワッとさせられる画像ね…。


マリサ
つまり、この蛾は塩分を鳥の涙から接種しているって事か?


大口
それがどうもちょっと違って、この地域は定期的に洪水があって地表が削れるから、そこからナトリウムが流れ出すので、わざわざ他の生き物からナトリウムを接種する必然性がないそうな。


レイム
じゃあなんでこんなことをしているの?


マリサ
下手したら見つかって鳥にモグモグされるリスクまであるぜ。


大口
それなんだけど、記事によると涙にはアルブミングロブリンという2種類のタンパク質が含まれているから、この蛾はサプリメントのようにこの栄養を鳥の涙から接種している可能性があるそうな。


レイム
つまり、ヤガ科の蛾は血とか涙とか「そういうものを好む傾向が強い」って事かしら。


大口
というかね、これ別にヤガ科の蛾に限らなくて、蝶や蜂がワニの涙を吸う事例が確認されているし。

ワニの涙をすするチョウとハチ
ナショナルジオグラフィック 2014.05.09
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/9212/

 昨年12月のこと、コスタリカのプエルト・ビエホ川をボートで下っていた一行が奇妙な光景に出くわした。チョウとハチがワニの目にとまって、涙を飲んでいたのだ。 グループを率いていたのは、水域生態学者でコスタリカのサンペドロにあるラ・セルバ生物ステーションの所長を務めるカルロス・デ・ラ・ロサ(Carlos de la Rosa)氏。すぐさまこの出来事を写真に収めた。

◆涙を飲む理由

 ガやチョウ、ハチなど、多くの昆虫が動物の涙を摂取することが分かっている。対象となる動物は哺乳類が多く、人間の涙を飲む例も確認されている。

 爬虫類の涙を摂取するケースはあまり知られていないものの、いずれの場合も、虫たちは栄養分とミネラル(主に塩分)を補給しようとしてこのような行為に及ぶものと考えられる。

「ナトリウムをはじめとする微量栄養素を自然のなかで見つけるのは容易ではない」とデ・ラ・ロサ氏は説明する。「チョウやハチは花の蜜を吸うが、蜜には塩分はあまり含まれない。だが、産卵や代謝のためには塩分をとる必要がある」。

 生命維持に必要なミネラルを求め、虫たちは涙、汗、糞、尿などに群がる。カ(蚊)のような吸血性昆虫の場合は血液を摂取する。

 これと同様の行為に“吸水行動”と呼ばれるものがあり、こちらのほうはより解明が進んでいる。この習性を持つチョウなどの昆虫は、ミネラルが沈殿した水たまりに群がり、吸水を行うことが分かっている。

「チョウが地面に降りてきて水を飲んでいる姿を目にすることがあるが、通常これは塩分補給のために行われるものだ」と、フランスのトゥール大学で生態学を教えるジェローム・カザス(Jerome Casas)氏は説明する。「塩分は生物学的な用途に用いられるか、もしくは精子を通してメスの体に入ることになる。つまり、非常に大切なものというわけだ」。

◆共生関係

 涙を摂取する行為を共生と見るかどうかは、この言葉をどう定義するかによって変わってくる。両方の動物が互いに相手から利益を受けることが必要なのか。それとも、どちらか一方が利益を享受するだけで共生と言えるのか。

 デ・ラ・ロサ氏は後者を支持する。涙を提供する動物にはこれといった恩恵はないが、かと言って涙を吸われることで害を受けることもないようだ、とデ・ラ・ロサ氏は言う。動物によっては涙を飲まれることが平気な種類もいるらしい。

「これまでのわずかな観察例から判断するかぎり、カイマンは涙を吸われても一向に意に介さないようだ。一方で、カワガメは目の近くをハチがうるさく飛び回るのを嫌がる。ハチを追い払おうと頭を振り、とうとう川の中に潜ってしまったのを見たことがある」。

 ワニやカメはじっとしていることが多いため、ウシなどの大型哺乳類に比べて、塩分を求める昆虫の標的になりやすいとカザス氏は考えている。

「ワニやカメはあまり動き回ることがない」とカザス氏は言う。「いったん腰を落ち着けたら、そのまま何時間でもじっとしている」。

 今回の観察結果は「Frontiers in Ecology and the Environment」誌5月号で報告されている。


亀の涙を吸う蝶
youtu.be



大口
蝶が亀の涙を吸う事例も確認されていて、植物にあまりないミネラルやたんぱく質を動物の血や涙、尿、糞などから接種する種は結構多いらしいんだよ。
あと、この画像みたいに流血すると寄ってきて血を吸う蝶もいるね。


大口
ちなみに、同時掲載のブログに動画のリンクを貼っておくから、興味のある人は見てみてね。




マリサ
人によってはキツい映像もあるかもしれないから注意だぜ。


レイム
というか、こういう事が一般的ってことは、もしかしてウスエグリバがロシアで血を吸うように進化し始めているっていうのは、実は特に珍しい事ではないって事になるの?


大口
そうなるね。
あと余談になるけど、この蛾を研究したフロリダ大学の昆虫学者ジェニファー・ザスペルさんは、自らこの蛾に血を吸わせて観察していてね、これも動画リンクをブログの方にはっておくから、興味のある人は行ってみてね。


youtu.be



マリサ
というか、これも人によっては閲覧注意だぜ。


大口
後、この蛾はめったなことで人の血はすわないそうだけど、万が一吸われると赤くはれて数時間痛み、更にかゆみを伴う発疹を残す場合もあるそうな。


レイム
それって、蚊よりブユとかに刺された場合に近い症状って事ね。
でもまあ、血を吸う進化を始めたウスエグリバってロシアでの事よね。


マリサ
つまり日本にはあまり関係ないよな。


大口
それはどうかな?
発見されたのはロシアの「シベリア」だし、更に血を吸うウスエグリバはマレーシアでも発見されているようだから意外と日本から近いうえに、同時多発的に進化が始まっている場合もあり得るし、いずれ日本にも…。


マリサ
視聴者の皆さんは想像して欲しいぜ。
ある時夜道を歩いていると、吸血ウスエグリバの大群が数百匹、自分に群がって血を吸うシチュエーションを。


レイム
マリサ、そういう事を言ってるとこの蛾とマリサを同じ檻に入れて一週間放置するわよ。


マリサ
ほ、ほんとにやったりしないよな?レイム。
ほんのジョークなんだぜ。
ホラー要素が足りないと感じたから追加しただけなんだぜ。


大口
そ、そんなわけで今回の本編はここで終わります。


レイム マリサ 大口
ご視聴ありがとうございました。


大口
おつかれ~


レイム
ところで、「かわいい系」はどうなったの?


マリサ
そういやそうだったぜ。
同時投稿してないみたいだが。


大口
それなんですが、間に合いませんでした、申し訳ないです。
資料は集めきってあるので、近日中には投稿できる予定です。


レイム
これだけ引っ張っておいてもしちゃんと「かわいい」じゃなかったら、うp主はウスエグリバの刑ね。


マリサ
ウスエグリバの刑ってなんだ…。
禍々しすぎるんだぜ。



大口
だ、だいじょうぶだよ!
変な生き物度はちょっと低いけど、「かわいい」事は確実だから!


マリサ
うp主はあれだぜ、変な生き物のチョイスが微妙過ぎて「かわいい」の基準を視聴者さんから疑われているんだぜ。


レイム
だいたい、誰が見てもかわいいなんて早々ないでしょうに。


大口
疑わなくて大丈夫だから!
私のリサーチ調べで9割が可愛いと感じる生き物だから!


レイム マリサ
ほんとに?


大口
た、たぶん…。


大口
そんなわけで今回はここで終わります。


レイム マリサ 大口
またいつか~



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